塾の偏差値50って、行く学校ないですよね?
夏休み前、わが子の成績を見ながらため息。そんな保護者からのお問い合わせです。
「公開の偏差値が50前後。この成績で受験できますか?」小6男子。関西在住。
公開の偏差値の数字は、塾によって多少違ってきますが、偏差値50というのはその塾でほぼ真ん中の成績です。
詳しく話を伺いました。
「目標をどの学校においてやってきましたか?」
「無理だってわかっているんですが、西大和です。行けたらいいなと思って。」
「お母さんが無理だっておっしゃってるんですか?」
「私が『この成績じゃ無理よね』ってつい言ってしまったので、子供も、無理だよねって」
「じゃ、現実問題としてどのあたりの受験を考えていらっしゃいますか?」
「行くところあるんでしょうか?」
・・・
そこで成績表を詳しく見てみました。
算数はいいときで55、悪いときで47、8。安定していません。
国語は55前後をうろうろ。
理科は45~48
社会は40~45
ですが、算数は図形、特に立体が出題されると壊滅状態。場合の数もぼろぼろ。なんですが、それ以外は健闘しています。
理科は植物や動物、人体がまるでだめ。
算数、理科ともに苦手なところがはっきりしています。
「夏休みに、苦手単元に集中的に取り組めば、まだまだ可能性が出てきます。ここであきらめたら、成績は下がる一方ですよ。」
実際、今まで見てきた生徒でも、夏前の段階で偏差値が全然足りていなくて、第一志望校に合格した子もたくさんいます。
ただ、偏差値50でも行ける学校はあります(しかもそれなりの数)。
ですが、やはりその状態に甘んじるのではなく、さらに上を目指す気持ちを親子でしっかり共有することが大切です。やれることはまだまだあるはずですから。
志望校についても勉強方法についても「セカンドオピニオン」は大切
「この成績ならこのあたりの学校しかないですね」という指導を、夏前の今頃される塾の先生もいます。
もう、その子は伸びる見込みがない、伸ばせる自信がない、などと早くも見限ってしまった感じです。
ですが、本当にそうなんでしょうか。
実際によくあるのは、別の先生にこっそり尋ねたら「まだ伸びますよ。もう少し上の学校を目指しましょう」と言われたりすること。
管理人の知り合いのお母さんも、塾では先生によっていうことが違うんです、とおっしゃっていました。
「何を信じたらいいんでしょう?」
そこで、管理人はこういうことにしています。
「自分のお子さんを信じてください」
偏差値50前後の生徒でも、取り組み方次第では、60近くまで持っていくことは本当に不可能ではない!
苦手単元がはっきりしていれば、そこに時間と労力を集中的に充てていく。もちろん塾の夏期講習も続けながらなので、時間を有効に使っていかないといけないですが、でも、やってみる価値はあると思いませんか?
今回のお子さんの例なら、理科の暗記に毎日15分を充てる、立体図形に苦手意識があるようなので、テキストの基本に戻って、塾の無い日に集中的に取り組んでいく、などの手段が取れそうです。
現段階で、50で行ける学校を探すのではなくて、目標校に向けてぎりぎりまであがく、言い方は悪いですが、簡単にあきらめるのではなく、できることをすべてやってみるという気持ちで、親子で同じ方向を向いて頑張ることが、最終的に志望校に合格する一番の手段です。
ただし、苦手単元を意識しすぎて、成績を下げてしまう子もいます。苦手だからと、その単元ばかりやって、得意だったところで点が取れなくなってしまう。
苦手単元は集中的に、一気にやる覚悟で
これを防ぐには、苦手単元を「短期間でいいので徹底的に練習する」ことです。
例えば算数の立体切断が苦手だったら、その単元を何日もかけてやることはそれこそ時間が無駄になりかねません。そこで、どこか時間の取れるところで、丸1日、今まで習ってきたテキストの立体切断のところを、基本の例題、類題、基本問題と順にやっていく。
うまくすれば応用問題ぐらいまでできるようになるかもしれません。
苦手なところに時間をかけ過ぎることは避けたいですよね。
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※ この記事は2014年に作成したものに加筆・訂正を加えたものです。
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