大阪星光か西大和かどちらを選んだらいいのでしょう?
よく保護者からご質問を受けます。
両校の説明会に行かれた保護者は
1 西大和の説明会がすごく良かった!西大和に行かせたい!
2 大阪星光の説明会が学校のまじめな様子を反映されていてよかったので、うちは大阪星光を目指します。
の、だいたい2つのどちらかの反応になるようです。
説明会に受験をする当の本人が参加したら、だいたい西大和になびきます。
西大和・・・楽しさを強調するスタンスで話す。
大阪星光・・・厳しさを強調するスタンスで話す。
同じような学校行事でも、西大和の先生が話すと「楽しい、ワクワクする体験」に聞こえ、
大阪星光の先生が話すと、「厳格で重々しい体験」に聞こえるようです。
様々な学校の説明会に参加して、多くの学校関係者の説明をお聞きしてきましたが、プレゼンのうまさでは西大和はぴか一です。
で、問題はそこにあるのではありませんよね。
大学合格実績で選ぶ(2018年度→2019年度→2020年度)
東大
大阪星光 16名 → 20名→6名,西大和 30名 → 42名→53名
京大
大阪星光 41名 → 50名→30名,西大和 57名 → 34名→52名
阪大
大阪星光 20名 → 20名→10名,西大和 21名 → 32名→25名
国公立 医学部医学科
大阪星光 40名→48名→36名,西大和 55名→37名→42名
卒業生数が、大阪星光 197名→176名→181名,西大和 339名(※)→374名
(※公表されていないようなので、2018年度の高3生徒数より)
西大和の「東大シフト」が目立っている気がします。
(東大+京大+阪大)÷卒業生数×100を計算すると,
大阪星光は約39%→51%→25%,西大和は約32%→35%(2020年度)となります。
立地,通いやすさで選ぶ
とすれば、どちらに行くにせよ、それぞれの学校で頑張れば、それなりの大学進学結果は得られそうです。(2020年度に限って言えば、大阪星光の実績はふるわなかったようですが)
かつては、医学部医学科を考えるなら大阪星光、という時代もあったのですが、今やそれもほぼ互角となってきています。
立地は、大阪星光が大阪市内のど真ん中。交通の便も申し分ありません。地下鉄谷町線四天王寺前夕陽ヶ丘の駅から2分。天王寺駅からでも徒歩10分ぐらいでつきます。
対する西大和は、快速が停車するとはいえ、奈良のまだまだ田園が広がる新興住宅地のど真ん中。JRの王寺駅から、徒歩15分以上、またはバス。不便すぎることはありませんが、大阪星光と比べると不利。
たとえば、学校に行きながらの塾通いを考えると、大阪星光はやはり有利。西大和からだと、大阪・北摂の方にある塾や予備校はさすがに通いにくい。
その分、学校でとことん面倒をみるというのが西大和のスタイルでした。(過去形で書いたのは、かつてほど「とことん」ではなくなってきたから)
塾や予備校に行かず、学校の授業だけで難関大学に受かってくる子もいますが、いざとなったとき、どうするかは考えてあげておかないといけません。
ただし、西大和の「自然環境」を選んで行かせる保護者もいます。かつて教え子で、西大和の周りで昆虫採集をして、結果を出したい!という子もいました。
男子校か共学かで選ぶ
大阪星光は伝統的に男子校。で、これから先もずっと男子校。
ですから、男子校ならではの授業風景が展開されることも。(とても女子には聞かせられない話を、授業中、突然先生が始めて・・・ということもたまに耳にします。)
合宿などで、裸同然の姿で走り回る子が現れるのも男子校ならでは(女子がいるとこうはいきません・・・^_^;)
西大和は、中学校で女子を一クラス受け入れています。しかしこれは、女子の独立クラス。
ですが、高校は西大和誕生時からずっと共学です。西大和に中学から行った教え子は、高校になるのを楽しみにしていました。ただ、中には、免疫がなかった分、麻疹のような「恋の病」に苦しむ子も一部現れるらしい。
それはさておき、学校行事はやはり共学の方が楽しいようです。
クラブ活動
どちらの学校も盛んです。西大和の陸上部に入った教え子が、高3の夏まで大会に出ていました。
大阪星光もバスケットボールや野球部は活動が盛んだということはよく聞きます。
で、どちらを選んだらいい?
いずれの学校も、大学受験に向けて一にも「勉強」二にも「勉強」という学校ではありません(かつての西大和はそうでした)。
学校生活の6年間で、いかに人間的に成長していくかを重視しての教育です。
好きなことを見つけたらとことんそれに向き合える。大阪星光から物理オリンピックに出場し、優れた結果を残すのも、そういった土壌があるからこそ。
保護者としては、我が子の成長+大学進学という2面から、いずれの学校を選択すべきかを考えてあげてほしいと思います。
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