算数が「できる」「できない」は何で決まる?

算数ができたら、あんな学校やこんな学校に合格できる!

もちろん、算数だけできてもだめですが、

難関と言われる学校では、ほとんどのところで、高い「算数力」が要求されます。

では、この算数力、何で決まるのでしょう。

算数力を決定づける3つの要素

算数力を決める、つまり、実際の算数の入試問題で高得点をたたき出す決め手になるのは、

大きく分けて次の3つがあると思います。

1 高度な計算力
2 文章解析力
3 図形認識力

これを順に解説しましょう。

1 高度な計算力

計算力の前に「高度な」とつけました。

ただ計算が人より速い、とか、人より「正確」というだけではない。

もちろん、速くて正確な計算力を身につけておくことは、中学受験にとっては「基本のキ」です。

これすら満足にできないのであれば、難関中学受験はあきらめた方がいい。

毎日の練習を、欠かさず行う、これが最低限の条件です。

ですが、難関中学を突破する「算数力」で要求される計算力は、これを超えたものでないといけません

・暗算でできるところは暗算で、正確に求められること

・つねに頭の中で、計算の工夫を使えていること

48×51のような簡単な計算で説明すると(頭の中のイメージを文章にするのは難しいですが)

たとえば、48が51個あるとすれば、48が50個とあと1個ある、と考える。

48が50個で(48×50)2400
(48×100÷2とかでささっと計算します)

あと1個あるので、2400+48=2448

こういったことを、頭の中でササっと考えられる力

これが「算数力」につながります。

48×50は48×100の半分!と気づいたら4800÷2=2400は、なんの躊躇いもなく出てくるでしょう。

こういった、数の合成や分解を頭の中でやっていく訓練は、

子供自身が自覚しないとできません。

ですが、親が上手に誘導してあげることで、こう考えていくことが自然なものになっていきます。

(ゲーム感覚で遊びながらやるといいですよ。)

2 文章解析力

問題文を読むだけなら、誰だってできます。

親が子供に向かって、「ちゃんと問題文を読んで考えなさい!」と指導することも多いですよね。

まず子供は、文を読むのをイヤがります。

「声に出して読んでごらん」とか「鉛筆で線を引きながら読んでみなさい」とか

こんな注意をしょっちゅうするお母さんも多いのではないでしょうか。

問題文をきちんと読んで、聞かれたことに答える、これも「基本のキ」、いや「基本のキのキ」と言ってもいいでしょう。

ところが、

問題を読んだ、問題をきちんと読んだ、何が聞かれているか分かった

これだけでは、とても算数力にはつながりません。

必要なのは「文章解析力」なんです。

算数は、文の読み取りについては、国語と違う力が要求されます。

もちろん「文を読む」という限りにおいては同じ。

ですが、算数では、

「文の中の1語1語をきちんと拾いながら読む」

こういった読み方をしないといけません。

1語拾って、これが意味することは何?ここからどんなことが分かる?どういう条件を表している?

ボクはこれを「解析しながら読む」と名づけることにします。

よく、「国語はできないけど、算数だと複雑な文章題もちゃんと読み取って正解する」という算数の得意な子がいます。

こういった子に共通するのは、文章を解析して読めていることです。

逆に言えば、この作業ができない子は、複雑な問題は解けません。

難関校の入試問題は、この「解析」の作業が簡単にできる問題から、複雑に入り組んだ問題まで含まれています。

きちんと「解析」できれば、あとは基本事項を組み合わせ正解に至る道筋を進んでいけます。

(基本事項が頭に「整理されて」入っていることは、当然です。)

大人から見て簡単な問題なのに、子供が理解できない・解けないということが多いのは、大人は無意識のうちに「解析して」読めているが、子供の頭でそれができていない、ということです。

では、この力を身につけていくにはどうすればいいのか。

これが子供自身の力でできるようになる場合もありますが、大半の子にとっては難しい。

やはり、大人がそばについて、きちんとした読み方を教えていくのが一番でしょう。

全ての問題でこれをする必要はありません。

1回の宿題の中の代表的な問題2問ぐらいを、手間を惜しまず、手伝ってやるのが効果的な気がします。

3 図形認識力

算数力を決定づける3つ目のポイントは、図形の認識です。

まだ小学校の低学年だったら、いろんな図形に触れる機会を増やし、図を描かせ、観察する。

この繰り返しは効果がありそうです。

ですが、4年生以上になってくると、中には強い苦手意識を持つ子も出始めて、そう簡単にはいかなくなる。

ですが、この力が弱いと、最難関の学校の問題は絶対に解けません。

よく「図形感覚」という言葉が使われますが、この言葉は、「感覚」つまり「直観」的なイメージがあり、克服しづらい感じを持たせてしまうので、ここではあえて「図形認識力」ということにします。

この力は、なかなか克服できない、時間がかかるイメージですが、その通りです。

ですが、工夫次第で、かなり改善されます。

まず、問題に出てきた図を、自分でノートに写す作業が大切。

写す過程で、平行、垂直などの認識がしっかりできるようになります。

(最近の塾では、提出するノートの中に図を描いてくれているものまでありますが、これは「余計なお世話」です)

さらに、立体が苦手という場合、見取り図を描く練習をするのもいいのですが、見取り図自体は問題を解くのに役立たないことも多いので、この場合は、ご家庭に何種類かの箱を用意しておき、それを実際に見ながら考える、という手法が効果的です。

三角すいとか四角すいなどのすい体系は手に入りにくいので、お菓子の箱などで見かけたら、捨てずにとっておくのがいいですね。

(何なら、お母さんやお父さんが少し丈夫な紙で手作りしてあげてもいいですよ)

まとめ

最難関の学校では、出題される算数の問題も高度です。

きちんとそれなりの準備をしていても、対応が難しい問題も多数出題されます。

ですが、まだ4年や5年だったら、ここに書いた3つの要素、高度な計算力、文章解析力、図形認識力を意識して鍛えていくことで、かなりの程度、対応できるようになるはずです。

もちろん、そのためには前提として、基本事項をきちんと固めておくことは当然のことです。

基本を固めただけでは、最難関の力には到底到達できませんが、基本を固めるのを怠ると、偏差値50以上の学校でさえ合格不可能です。

日ごろの学習で、親が果たさないといけないことも少しは理解していただけたのではないでしょうか。

スカイプ算数個別指導でも、算数力アップをお手伝いできます

算数力の話、難関校を目指すのに必要なこともご理解いただけたでしょうか。

まずは「土台」があって、そのうえで、高度な計算力や文章解析力を磨いていく。

こういったことを、ボクのやっているスカイプ算数個別指導でお手伝いできると思います。

現在の状況を、メールで結構ですので、お伝えください。

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