中学受験生最大の難所「夏」がやってくる!

6年生の「勝負の夏」がやってきた

気が付けば2023年も6月を過ぎ、これから「勝負の夏」がやってきます。受験生であればだれもがここを乗り越えていかないといけない、大きな山場です。

塾のスケジュール通りにやってみる

➤現在受験生の6年生にとっては、残された時間が7か月。

今の段階で算数の偏差値が50前後をうろうろしていてなかなか改善しないという受験生もまだまだ多いことでしょう。
大阪星光などの難関中学を目指す人たちは、合格の(受験できる)目安は偏差値でいうと60オーバー。あと一歩、何とかしたい、という受験生も数多いと思います。

もちろん、今現在目標偏差値は超えている、という受験生もうかうかしてはいられません。

どの塾も夏期講習は正念場、とばかり子供たちに乗り越えられるぎりぎりの課題を与え、合格を確実なものにしていくべく、力を尽くしていくでしょう。

ひたすら塾の課題をこなす夏、それで成績は?

ともかく、どんな成績の受験生でも、これに必死に食らいついていけば、それなりの成果は得られるはずです。ですが、みんながんばるので、受験生全体の成績も底上げされる結果、偏差値自体がそんなに大きく動くことは期待できません。

夏が明けて「あんなにがんばったのになかなか成績が上がってこない」と嘆く受験生やその保護者の顔が目に浮かびます。

では頑張らなかったらどうなるか。自分の学力はそのままでも周囲の受験生がある程度力をつけていくわけですから、相対的な評価、つまり偏差値は下がります。これを回避するには、まわりの子と同じように頑張るしかない。

受験は椅子取りゲームですから、その限られた椅子をめぐって熾烈な戦いが繰り広げられます。中学受験の悲惨な点は、それが親や家族みんなを否応なく巻き込んでしまう点です。

塾にしがみつく夏

それはさておき

中学受験で、通っている塾のレール上を走るハコにしっかり乗って順調に成績を伸ばしているならそれに越したことはないのですが、中には、というか、かなり多くの人が「塾に踊らされている」のがわかっていてもそのレールを走るハコに無理やりしがみついている、しがみつかざるを得ない状況にあるという現状に「目を瞑っている」気がしています。

つまり「本当にその子に必要なこと」がなされていない、と感じるわけです。

塾の授業がほぼ1日通して行われ、宿題その他の課題は寝る間も惜しんで取り組まないととうてい終わらない。それを何日も何日も繰り返していかないといけません。
受験は待ったなしですから、気を緩める暇もないのです。

そんなこんなで夏休みは終了。
夏の間に弱かったあれやこれやを何とかしておきたいと思っていたのに、そういう保護者や受験生本人の思惑はみごとにかき消されてしまいます。

それでも、常に偏差値60越えは果たしている上位の成績優秀な受験生たちは、こういう状況でもそれを上手に乗り越えていきます。

塾のペースに合わせる、だけでいいのですか?

問題は、偏差値60に届くかどうかという層や、偏差値50前後をうろうろしている層です。

彼ら彼女らまたはその保護者は、このままではまずいと思って何かしら突破口を探すのですが、毎日の課題をこなすのに精一杯で、結局攻めあぐねたまま9月を迎えることになります。

受験生にとっては「厳しい夏」となってしまうのです。

では、こういった状況を打開する妙案はあるのでしょうか。

結論から言うと、ありません。一気に成績の向上を果たせるような方法があるなら、こちらが教えてほしいぐらいです。簡単に上位の成績に踊り出す抜け道など存在しないのです。
与えられた課題を必死でこなし、塾にしがみついていくしか生き残る保証はないように思えます。
それでも生き残れるかどうかは分かりません。もっと言えば、今のままだと、希望通り成績が上がり、希望する学校を受験、合格をとってくる可能性は大きくはならないのです。そしてそれが現実です。

塾に頼りすぎないで合格の可能性を上げる?

塾の負荷を半分にする

塾を完全にやめて受験に臨むのは、大きな賭け。中にはそういう受験生もいるにはいます。でも現実問題として、それで最後まで頑張れる子はほんの一部でしょう。

塾に籍を置きつつ、必要な授業はきちんと受講し、課題もやる。でも過度な負担になるものは受講しない、あるいは、受講しても課題を半分だけこなす。空いた時間を自分の苦手なことに集中する。こういうやりかたで第1志望校合格を果たす子もいます。

➤➤➤大阪星光合格を目指す人のためのバイブル

親は「覚悟をもって」臨むべし

この場合、塾の担当者に「こうしたい」旨を相談すると、ほぼ間違いなく大反対されます。
親が子供に不足しているところを徹底的に調べ上げ、何をどうやってさせていくかを決めてから、それを決定事項として毅然たる態度で塾の担当の先生にお伝えしましょう。

ただし、この場合、親はしっかりと覚悟をもって臨まないといけないのは言うまでもありません。でも、そういう親の覚悟、背水の陣の気持ちは必ず子供に伝わりますから、そこから成績をメキメキ伸ばす可能性は大いにあるように思います。

そのまま中途半端な成績で塾にぶら下がってやっていけば、第1志望校は無理でも第2志望校、第3志望校には合格できるでしょう。
でも、第1志望校をしっかり見据えてやっていくには、親の大きな決断は必要だと思います。

受験に失敗、でも得るものは大きいかもしれません

どうしても第1志望校を受験すると突っ走って、結果不合格になる。そんな生徒でも受験を通じて合格するよりもっと大きなものを得る可能性はあります。

それは、

「本気で取り組んだ、やれることはやった、出し切ったと思えるまで頑張ったことが前提」ですが、

そういう子供は不合格の現実を突きつけられて本気で泣くわけですが、そこから立ち直って気持ちを切り替えたら、実は精神的に一回り強く大きくなっているのです。
次のステージに進む準備も万端。こんな子供には、親はこっそり期待していいと思います。次は必ずやってくれます。

子どもに期待しましょうね。

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