国語で「偏差値60」を取らせたいのですが…
まずは、すみません。
何でいきなり謝罪したかというと、「ボクは国語を教えていない」からです。
そんなボクが、「国語で偏差値60を取る勉強法」って、語れるのかって話です。
タイトル「国語で偏差値60を取る勉強法って?」を見て、
「あ、うちの子、国語が弱いから、偏差値をあげる勉強方法を書いてあるなら、読んでみようかしら。」
って思った方、ごめんなさい。
”国語で偏差値60取る勉強方法教えるよ詐欺”みたいになってしまっていることをお詫びします。
「国語で偏差値60取る勉強方法がないか」質問がありました
そんなボクのところに寄せられた質問がこれ。
国語で偏差値60位を取るには、どういった勉強をすると力がつくか?
質問者様のお子様は現在小学3年生。
具体的な「偏差値60」という数字が挙げられています。
ですが、ちょっと待ってください。
受験を控えた6年生ならいざ知らず、3年や4年で、偏差値云々はあまり考えなくてもいい気がします。
もちろん、公開模試の結果で塾のクラス替えがあり、それには国語の点数が大きく影響する。
だから、点数を取らないわけにはいかない・・・
そういう事情なら仕方ありません。
でも、考えてみてください。
国語では
・漢字の読み書きがきちんとできる
・主語と述語の関係をとらえて、文の組み立てが理解できている
これらのことができていたら、あと、本当に大切なことは
「何が書いてあったか読み取れているか?」ということではないでしょうか。
今から、小手先のテクニックに走って、本質的な読み取りができないと将来困ることになるのじゃないか、
と思うのです。
きちんと「本質的な国語力」をつけていくことこそ、子供の将来に役立つのではないか、ボクはそう考えます。
そういったことを下敷きに、次のような回答をさせていただきました。
まだ3年生でしたら、国語については、漢字や語句は当然、しっかりやっていかないといけませんが、
それ以上に、
「文章をていねいに読む」
「書いてあったことを自分の言葉で説明させる」
などが大切だと思っています。塾ではこの先「読み方のテクニック」や「読解問題の点の取り方」を教わっていくはずです。
それはそれで役立つのですが、それ以上に「本質的な国語の力」を今から身につけさせてあげること、
これも大切なことです。読み物としては、抽象化された言葉が多用されているものはまだまだ難しいですが、
少し背伸びしてでも、本人の興味を引くものを読ませてあげる、場合によっては一緒に読んであげる
または、読み聞かせるということが有効だと思います。読書経験の多い子の方が、この先の伸びは期待できます。
ましてや、それが本人のお気に入りの分野、強く興味を引く内容であればなおさらです。かなり昔の話ですが、上の娘が3年か4年ぐらいのとき
「窓際のトットちゃん」とか「五体不満足」
とかを読み聞かせしていたら、
下の息子(当時1年か2年)も真剣に(上の子よりも真剣に)聞き入って分からない言い回しを訪ねたり、一緒に感想を言いあったりしていました。下の子は、その後歴史博士かってぐらい歴史オタクになって、6年のときには高校生向けの分厚い参考書まで買わされました。
すみません、私事で・・・
教え子には、昆虫博士クンや電車オタク君もたくさんいましたが、
みな、細かい字で書かれた専門書のようなものを必死で読んでいました。そして、そういった子らはけっこう中学受験で難しい学校に入学しています。
ともかく、しっかり文を読み、言葉の使われ方を体で感じ取っていけば、それは必ず将来に生きてくると思っています。
3年や4年なら、「本質的な国語力」を追求しましょう
ボクは算数を教えるのが仕事です。
国語を専門に教えてるわけでも何でもありません。
ですから、書いてあることは全くの的外れかもしれないし、
国語を専門に教える先生から見れば
「そんなゆっくり本を読む時間、どこにあるの?
そんな時間があるなら、塾のテキストを、もっとしっかりやって欲しいわ」
などと思われるかもしれません。
たしかに、テストで点数を取るための国語の力をつけるのは、塾で教えている、現役の先生に聞くのが早いです。
(国語という教科を、面白く、しかも力がつく方向できちんと教えられる先生は多くない、という話はよく耳にしますが・・・。)
学年が上がるにつれて、国語の勉強に割ける時間は減っていきます。
5年や6年で「点数を取るための指導」になっていくのは、いた仕方のない面もあるのです。
それだからこそ、3年や4年では、「本質的な国語力」をつけていけるように親が働きかけた方がいいのではないでしょうか。
・・・
にしても、国語は「自分ではできるけど、教えるのは難しい」ですよね。