
低学年で、中学受験に向けてやっておきたいこと
先取り学習は将来失速する可能性が高い!
子どもが小学校の低学年、とりあえず1年か2年を想定しましょう。
将来、中学受験をさせたい。
しかも、できるだけ難関校に行って欲しい。
親は子供に期待します。うちの子でも、今から準備すればきっと難関校に進学できるはず!
そして、そういう「教育熱心だ」(と思っている)親ほど、失敗します。
もし、今これをお読みのお父さん、お母さんのお子様が小学校1年か2年ぐらいで
(小学校入学前という人も含めます)
今現在、将来の中学受験に向けてということを意識しているか、していないかに拘わらず
幼児教室に通わせている方は要注意です。
特に、幼児教室で行っている勉強に「先取り」の要素が入っている場合。
ボクが今まで見てきた子供で、できるからといって先取りをどんどんやってきた子で、
小学校の5年や6年で伸びていった子は、ほとんどいません。
これは本当です。
残念ながら、今優秀なお子様であっても、ほぼ間違いなく、失速していきます。
(まれに、失速せずに行く子もいるにはいますが、ホントに少数です、残念ながら・・・)
理由は人それぞれなのかもしれないですが、
小1や小2の「今」一生懸命勉強していますって子はほとんど伸びません!
将来伸びる子は何ができているのか?
- 人の話がちゃんと聞ける。
- 本を読むのが好き、漢字の読み書きもバッチリ(少なくとも学年配当分)
- 計算ははやくて正確
以上3点です。
これらは最低限必要なことなんですが、
最難関の学校で合格を取ってくる子らは、例外なくこういったことができています。
(優秀児童には、一見人の話を聞いていないと思われる言動を示す子もいます。ですが,こういった子らも実は必要なことは聞いています。ただ,処理速度が速いので聞いていないように見えるのです。)
人の話がちゃんと聞けること
小学校の低学年ならまだまだ落ち着きもなく,人の話がちゃんと聞ける子は少ない。
短い時間でいいので,集中して話が聞けるように、これを徐々に長くしていきましょう。
15分間の集中ができれば十分です。
国語力が最重要
国語の教科書程度の文章は声を出してはっきり読めること。
できれば1学年上のことができればいいですね。
なので,漢字の読み書きは1学年上程度までは練習しておけばいいですね。
ところが、国語力が大切と聞いて、ひたすら読解問題を解かせる親がいますが、これは止めてください。
百害あって一利なし、です。
大切なことは、文章を、本を、面白いと思ってどんどん読み進んでくれるようになること。
読みながら語彙も増やせます、漢字も徐々に使いこなせるようになります。
(ただ、書き取りは練習させないとできるようにはなりませんよ。)
速くて正確な計算力
計算の速さ,正確さ。
できれば,簡単な計算は暗算で求められるように。
暗算ができるようになることと、数を合成したり分解したりするということとは、
並行して上達していくはずです。
ですから、できれば大人が問題を出し、子供に暗算させる。
ゲーム感覚で、毎日やりましょう。
1日5分程度でも十分です。
問題は、子供の状況に応じてその場で適当に作ってください。
好奇心を育ててください
これに追加するなら,次の2点。
- 面白いと思ったこと,興味深いと思ったことを調べる。好奇心を持つこと。
- 積み木遊びやレゴ。立体感覚を身に着けたい。
先に書いた3つは直接成績に影響しそうなものなので,重要性は分かるとして,あとの2つについては,ピンと来ないかもしれません。(別項参照)
集中力を磨くことと関係あるかもしれませんが,面白いと思ったこと,興味がわいたことに対しては,大人もそうですが,貪欲になり,我を忘れて取り組むことも多くなります。
これが集中力ですね。
しかも,雑学も身につく。
いずれは入試に役立ちます。
すべてはリンクしていますよ。
そして、低学年からのこういった遊びや習慣は、将来、難しい問題を解いていくときに必ず役立ちます。
これらのことは、少し時間をやりくりすれば、家庭学習、というか、家の中で十分できることです。
幼児教室にせっせと通って、先取り学習をさせるより、何十倍も将来役に立つことです。
将来役立つ力を今から作っていく
将来伸びる子が、小学校の低学年までにやっておいてほしいことを何点か上げましたが、やはり重要なことは、
将来伸びるための土台をしっかりと作っておく
これに尽きます。
そして、こういった土台作りは、絶対家庭内でできるはずです。
子の土台作りに役立つ家庭用の教材も、優れたものがいくつも開発されていますよ。
その中で、本気で難関中学を目指すなら,まずはZ会を検討してみたらいかがでしょう。
ボクがZ会を推薦する理由は、将来の中学受験に向けての必要な力を、小学校低学年から徐々に育んでいけるように
カリキュラムが組まれていること。
しかも、その組み立てに、無駄な先取りをさせるなどの無理がないことです。
小学校の4年ぐらいからは、進学塾に通わせるという選択も、当然ですが、あるでしょう。
ですが、小学校の低学年までだったら、ボクが先に挙げた3点を意識して家庭学習させ、そこにZ会を併用すれば、考える力もつけていけます。
ちなみに,Z会では,1・2年生には,親子での学びをとおして知性と感性をはぐくむ「小学生コース」,3年生以降は目的に応じて,教科書+αの力を養う「小学生コース」と難関国私立中学合格をめざす「中学受験コース」の2つのコースがあります。
進学塾に通わなくても最難関の中学校(星光・四天王寺・清風南海・洛星・洛南・東大寺・西大和・神戸女学院・甲陽・灘)を目指すカリキュラムがあります。(Z会ではこれらの学校をハイレベルと設定し,教材等で対応しています。)Z会のスクーリングプログラムもありますから、併せて検討するといいでしょう。
ただし、です。最近多い、「痒いところにまで手が届く」ような塾ではありませんから、親が「させよう」という意識は絶対に必要です。
なので、都市部に居住していて、中学受験のために複数の塾の選択肢があるという場合は、多少出費は増えますが、遅くとも5年生からは塾に切り替えていくのがいいでしょう(この場合でも、親が「させよう」という意識が必要なのは同じですが。)
通塾の環境が整っていない場合は、Z会を中心に、親がスケジュールを立ててさせていく必要がありますね。(当方の「スカイプ個別指導」もご利用ください。)
⇒参考 塾を利用しない受験成功法
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