立地と概要
大阪市の中心部よりやや南。ハルカスのある阿倍野から徒歩10分、地下鉄谷町線四天王寺前夕陽丘駅が最寄り駅の四天王寺中学校。
その昔、聖徳太子が建立したと伝えられる四天王寺の境内にある学校です。
学園訓には聖徳太子の十七条の憲法から、「和を以って貴しとなす」が引用されています。
また、母体がお寺であるため、仏教の精神である「四恩に報いよ。四恩とは国の恩、父母の恩、世間の恩、仏の恩なり」も採用されています。
近年進学校としての名声が高く、医学部医学科への進学希望者が多いことから、中学校の募集で、英数Ⅱ、英数Ⅰのコースに加えて、「医志コース」を設置しています。
この医志コースは、英数Ⅱの上位クラスという位置づけで、例年の入試で、かなりの激戦となっています。
また、勉学が中心の英数コースや医志コースとは別に、文化・スポーツコースがあります。
「文化・スポーツ各分野で才能ある児童を、中学校時代にさらに「蕾(つぼみ)」へと膨らませ、その後、四天王寺高等学校の「スポーツ・芸術コース」と連携して、将来それぞれの分野で「大輪の花」として開花させる事を目的に誕生したコース」ということです。(国公立の有名大学や私立の入学難関大学・学部への進学を前提とするコースではありません。)
大学進学の実績
2018年度は東大1名、京大16名、阪大25名、神戸大29名等国公立大学合計は293名。
2019年度は東大4名、京大7名、阪大33名、神戸大24名等国公立大学合計は236名。
特筆すべきは、医学部医学科への志向が強いことで、2018年度は東大理Ⅲ1名、京大1名、阪大3名、神戸大1名など国公立医学部医学科合わせて、63名、2019年度は東大理Ⅲ2名、阪大1名、神戸大1名など国公立医学部医学科合わせて、50名なっていること。
この数字は、関西の女子高の中では、実数を公表していない神戸女学院を除くと、ダントツですね。
授業その他
進度は、私学としては普通に速く、定期テストの内容もかなりレベルの高い内容となっていて、「とても一夜漬けの勉強では間に合わない」(教え子がそう言っていました)ということで、ふだんからきちんと勉強をしておかないとダメなようです。
学年の変わり目に若干コース変更も行われます。英数Ⅰから英数Ⅱや医志コースへ、また英数Ⅱから医志コースへ変わるチャンスがあるということで、そのためにものすごく頑張っている子も、クラスの中で少なからずいるという、これも教え子の話です。
また、塾通いしている生徒の数は半端なく、中には2つも3つも掛け持ちで塾通いしている生徒もいるそうで、人気は鉄緑会や研伸館、河合塾。あと、個別。
そういうバリバリの進学塾に通っている生徒がいる一方で、学校の定期テスト対策をしてくれる、地元の四天王寺生専用の塾に通っている生徒も結構いるらしいです。
定期テスト前には、過去の定期テストの問題が配布されたりするらしく、それ頼みの子もそれなりにいる様子。
入試情報
算数・国語各120点、理科・社会各80点で合計400点満点
2018年度入試結果
コース 合格最低点 /400 合格者
医志 308 77人
英数Ⅱ 269 219人(うち回し193人)
英数Ⅰ 236 175人(うち回し77人)
入学するための偏差値は、医志コース ~65,英数Ⅱコース ~60,英数Ⅰコース ~55ぐらいが目安になるでしょう。
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