大手の進学塾でこんな指令が教師に出された!
ある塾で、5年の途中でその塾をやめた子が、6年の夏前に戻ってきたそうです。
ブランクがあるので、最下位のクラスに編入。
(3クラスあるうちで、やめたときは真ん中のクラス。)
と、ここまではいいのです。
親とどういう話になっていたか知りませんが、校舎の責任者からそこで働く講師たちに指令が出ました。
その子に対しては、上のクラス目指して頑張れ、は言ってはいけない。クラスを上にあげることは、何があってもないから。
でも、この指示、何かおかしくないですか?
頑張って成績も出てきたら上のクラスでさせてあげないと、その子のためにならないのではないですか?
引き受けた以上、責任ある指導を
確かにブランクがある分、容易には成績も上がらないでしょうし、仮に上のクラスに上がるだけの点数を取って基準を満たして上げたとき、抜けた分をフォローしないといけません。それはそのときの担任が当たることになり、負担が増える。
でも、今だって、誰かがフォローしないといけないでしょ。何せ引き受けたのだから。そういう負担が嫌なら引き受けなければいいのです。
その子のためになる選択、判断をやってもらえているのか?
塾の論理になってしまっていないか?
と疑問に思うところです。
塾の論理だけで事を進めていいのかな
こういった内情はまず表に出ません。親との話し合いで、うちの子は絶対にクラスを上げてくれるな、という要望でも出たのでしょうか?
そうじゃないのなら、親が知ったとき親に言い訳ができるのでしょうか。
すべて、塾の論理で動いていますよね。
ここでこの塾の名前は出しませんが、親なら、もし自分の子がそんな扱いを受けていると知ったら、ショックでしょう。
頑張っている子、頑張っていない子、頑張っているけど成績が伴っていない子、などなど、塾にはいろんな子供が集まってきます。
それぞれの子どもに合った最適な指導を、親としては望んでいるはず。
成績が上がっても下がってもクラスは据え置く、ことはあります
ボクも大手塾で教えていたときに、子供たちのクラス替えではしょっちゅう悩んだ口です。
成績が上がってきたし、上位のクラスの基準点に達している。本来なら上位のクラスに入れるべきところを、子供の性格を考慮し、保護者に連絡を取ってクラスを据え置いたことは何度かあります。
逆に、成績では下位クラス相当の成績になったにもかかわらず、クラスを下げずに据え置いたことも。
その一人を据え置くと、下位のクラスにいる一人のチャンスの芽を摘むことになるので、こういった話し合いは講師どうし激しくぶつかり合うのです。
ですが、今考えたら、そこでぶつかり合うぐらいの思いを子供たちに持っているというのは、その後子供たちを指導していく上でとても大切なものだった気がします。
塾の、講師陣の力だけでは手が足りないとか、家庭でもっとこうさせてほしいとか、あるいは逆に親の方からこうしてほしいとか、双方が一人の子どもをめぐって思いを伝えあって、その子にとってベストな状況を作って行ってあげてほしいと思います。
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