小6限定、入試過去問の進め方~いつから始めどう役立てるか?
入試過去問は、時間を捻出して各家庭でぜひ取り組んでほしい、という記事(こちら)を書きましたが、今回は、実際の進め方を書いておきたいと思います。
入試過去問の入手
近頃では、ネットで入試問題の過去問を入手できることも多くなりました。
もちろん、そうやって入手した問題に取り組むというのも一つの方法です。
ですが、問題は手に入るものの、解答・解説が全くない、または解答はあったものの、解説が一切ない。
過去問の勉強を進めていく上で、これは困ります。
解いては見たものの、答え合わせができなかったり、間違った問題の解き直しもできません。
ですので、できれば市販されている過去問題集は入手してください。
最新のものは町の書店で手に入れることもできるでしょうし、希望する学校のものが置いてない場合でも、アマゾンや楽天などのネットの書店であれば入手できるはずです。
また、最新のものでなくてもいいなら、メルカリなどでも出品されています。
(最新の問題は、学校から頂ける場合もあります。ただし、最難関校については無理でしょうが…)
少なくとも過去5年分は入手しておきましょう。
入試過去問の実施
過去問を入手したら、忙しいスケジュールの合間を縫って、どこでやっていくか、何年の分をやっていくか、
こういったことを決めていきます。
こういう計画なしにやみくもに取り組むことがないようにしましょう。
土曜日や日曜日などにまとまった時間が取れるなら、そこで全教科1年分をまとめて実施してもいいし、
そういう時間が取りにくいなら、すき間時間(といっても各教科に1時間は見ておいた方がいい)を使うこと。
実施要項!
➤ 時間を計って実施
➤ 時間が来たらきっぱりやめて、採点に移る
➤ 配点(赤本なんかでは「予想配点」を書いてくれています)を見て、点数をつける
ここで一喜一憂している時間はもったいないです。特に、9月や10月頃だと、なかなか点数が伸びないと思うので、親子そろって気分が落ち込みがちになるとは思いますが、気持ちを切り替えて次の作業を行ってください。
試験実施後、必須の作業は?
1 点数を落とした部分の見直し
ここでは問題を解き直すというより、次のことに留意すべきです。
・解けそうな感じだったのか、まったくサッパリ分からなかったのかの見極め
・解けそうな感じだったができていなかったときは、原因追及
・「サッパリ」の部分を理解するための手段を考える…(解説を徹底的に読み込むか、お父さんやお母さんが解説するか、解説してくれる人を探すか)
2 今後の見通しを話し合う
・今の段階で、どの程度点数化できたか、これを本番までにあと何点点数化できるようにすべきか、の道のりを親子で確認しておくこと。
これをすることで、目標がより具体的になり、日々の勉強にも力が入るようになります。
いつごろまでに、何校、何年分をやっておかないといけないか?
これは、目指す学校、本番で受験する学校によって変わります。
例えば、男子で、大阪星光 → 西大和 → 東大寺なら
このような受験を考えていて、第1志望校が大阪星光の場合だと、
大阪星光を過去10年分(徹底的に)、西大和と東大寺は多くても5年分
9月半ば~11月半ばで大阪星光、11月半ば~12月で西大和、その後東大寺
こんな感じで計画を立てて進めましょう。
女子で、最難関の学校を受験していく
例えば、四天王寺 → 西大和 → 洛南 と受験することを考えている場合(第1志望校は洛南)は
四天王寺を5年分、西大和を5年分、最後に洛南を5年分、9月~12月でさせていけばいいと思います。
ただし、大手の進学塾に通って、学校別の特訓に参加しているなら、西大和と洛南は塾の教材を最優先して
時間があれば、その2校に関しては過去3年分でも十分です。
最難関受験ではなくても過去問はすべき?
ここまで最難関の学校を中心に書いてきましたが、高槻や清風南海、六甲、奈良帝塚山など
難関校の場合も、もちろん過去問の重要性は変わりません、というか、最難関校を受験するとき以上に入試過去問をやっておくことには意味があります。
なぜなら、こういった学校の入試問題には、基本的に「奇抜な問題」「超難問」は出題されにくいのです。
(たまに例外はありますが…)
ですから、過去問をやっておくことは、より実戦的な力を磨く役に立つからです。
もちろん、過去問を実施することで、時間配分に慣れたり、形式に慣れたりできるというメリットもあります。
ただし
これらの学校は、同じ年度で何回か入試を実施していますから、まずは自分が受験する予定の回を攻略しておきましょう。
大阪星光は対策で得点力は確実にアップする!
ところで、大阪では非常に高い人気を誇る大阪星光学院中学校ですが、その算数の入試問題は、ほぼ毎年、非常によく練られた良問です。
そして、難易度の幅も受験生にとっては適切で、年度による大幅な難易度の変動が少ないことも大きな特徴。
簡単なようで一筋縄ではいかず、かといって難しすぎず、いい具合に難易度に傾斜がかけられています。
ですから、この学校を受験するのであれば、その傾向、問題の特徴など十分に把握して臨むことで、本番での得点力は確実にアップします。
英俊社が発行している過去20年分の問題が乗った「赤本」は、必携でしょう。
ですが、残念なことに「なかなかやる時間が取れない」「解説が分かりにくい」など、問題も多く、お母さんやお父さんは、いいとはわかっていてもなかなか子供の勉強にそれを活用できずにいるのが現状ではないでしょうか。
時間が足りない、という点については、塾の課題を3分の2に減らしてでも大阪星光の算数の過去問はしっかり取り組んでほしいと思うのですが、解説の分かりにくさに関してはどうしようもありません。
過去13年分の分かりやすい解説書はどうでしょう?
当サイト「親と子の中学受験マニュアル」管理人が、過去13年分の「大阪星光学院中学校算数入試問題」の解説およびその類題を集めた教材を作成・販売しています。(こちらからどうぞ)
・過去13年分の実物問題と「ていねいな」解説
・重要単元の類題演習用教材
・大阪星光入試予想問題
などがあります。令和3年度の入試を受けて、アップデートもしています。
大阪星光の問題が「易しすぎず、難しすぎない」とはいえ、中には、数問ですが難解な(というより、解説がややこしくなる)問題もあって、その部分には非常に苦労しました(^-^;
引き続き、四天王寺や甲陽も、と欲張って考えていますが、こちらはいつになることやら…。
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