算数教え方講座~場合の数

中学受験の算数を得意科目にする

中学受験で出題される「場合の数」は難しい

難関校では、ふつうに高校レベルの問題が

場合の数とは、○○通りを求める問題です。

➤ 3けたの整数は何通りできますか。
➤ 最短の道順はいくつありますか。
➤ 三角形は何個できますか。
などなど

実際の入試問題をひとつ挙げておきます。

6牧のカード0,1,2,3,4,5が入った袋が6個あり、袋ア,袋イ,袋ウ,袋エ,袋オ,袋カと名前がついています。これらの袋のうちいくつかからカードを1枚ずつ取り出します。
ただし,例えば袋アから2を,袋イから5を取り出した場合と,袋アから5を,袋イから2を取り出した場合とで,取り出し方は異なるものとします。また,0は5で割り切れます。
⑴ 袋アと袋イからカードを1枚ずつ取り出すとき,取り出したカードに書かれている数の合計をAとします。次のようなカードの取り出し方は,全部で何通りですか。
(あ) Aが5で割り切れる
(い) Aを5で割った余りが1である
⑵ 袋ア,袋イ,袋ウ,袋エからカードを1枚ずつ取り出すとき,取り出したカードに書かれている数の合計が5で割り切れるようなカードの取り出し方は,全部で何通りですか。
⑶ 6個の袋すべてからカードを1枚ずつ取り出すとき,取り出したカードに書かれている数の合計が5で割り切れるようなカードの取り出し方は,全部で何通りですか。

さて、これをお読みのお父さん、お母さんの中には、
順列とか組み合わせ、苦労したという方もいらっしゃると思います。

確率(確からしさ)は、何年も前に指導要領から外されましたが、場合の数は健在です。

とにかく、書き出す、調べる。これを根気よくやるしかない。
もちろん、積の法則とか、順列を求める公式、組み合わせを求める公式などもあるし、難しいな、この問題って思っても、よくよく考えたら式で一発で答えが出ることもある。
でも、気がつくために作業は欠かせません。

子供らにこれを言うと、「面倒だ」「簡単に式で出ないの?」などと必ず声が上がります。
でも、コツコツ書き上げ、調べまくるしかないことも多いのです。
そして、調べまくったり書きまくったりしていく中で、気づいていくこともあって、それを利用できたらもっと簡単に答えが求められる、そういう問題が、特に最難関の学校を中心に出題されています。

先に挙げた問題、実は2015年度の灘中学校2日目の入試問題。

灘は場合の数を出題するのが大好きで、多い年になると2日目大問5問中2問が場合の数ということもあります。

ちなみに、答えは、⑴ (あ) 8通り (い) 7通り,⑵ 260 通り ⑶ 9332 通り

8通りとか7通りとかだったらまだしも、260通りとか、最後9332通りとかって
大学受験レベルの答えですよね。
ひとつひとつ数え上げていたら絶対にたどり着けない数です。

算数教え方講座に戻る

記事が気に入ったら「いいね」してください!

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました