算数教え方講座~食塩水の濃度計算
食塩水の濃度計算って難しい!?
食塩水の濃度計算という単元があります。
「濃度(%)=食塩の重さ÷食塩水全体の重さ×100」
で求めるアレです。
お父さんやお母さんの中には、そういえば中学生時代悩まされたという経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
例えば、こんな問題。
濃度9%の食塩水600グラムと濃さのわからない食塩水400グラムを混ぜたら、7%の濃さの食塩水ができました。400グラムの食塩水の濃さを求めなさい。
いろんな解き方ができます。
塾によって「面積図」を教えたり、「てんびん」を使ったり。
もちろん、ノーマルな教え方(ビーカーの図を使うとか・・・)も習ってくると思います。
ボクも一応てんびんは教えます。何せ手軽に使えて、応用も効きやすいですから。
ですが、それと同時にもうひとつ、もっと基本的な解き方を教えておきます。
それは
「のび太の分数」
というやり方。
のび太というのは、ご存知ドラえもんの相棒。
算数が苦手で、分数計算もむちゃくちゃ。
あるとき、先生がのび太の算数の答案を振りかざしてのび太をしかりつけていました。
先生の手に握られていたのは、分数のたしざん。
よく見ると、5分の3+4分の1=9分の4みたいな答えが書いてあって、もちろん0点^_^;
分母と分母、分子と分子をたしただけなんです。
次の写真のような答案です(^-^;
もちろん、これをお読みの皆さんは、絶対にそんなことはしませんよね。
ところが、食塩水の濃度計算のときには、この「のび太の分数」が役に立つのです。
と、ここまで話すと、子供たちの目は、食塩水の濃度計算やります、って聞いたときと違って、キラキラし始めています。
具体的には次のように解きます。
(解き方)
食塩水の重さを「分母」,食塩の重さを「分子」として,分数で食塩水を表します。
9%の食塩水600グラムに入っている食塩は
600×0.09=54グラム
できあがった7%の食塩水は600+400=1000グラムで
この中に食塩は1000×0.07=70グラム入っています。
ですから、この関係を「のび太の分数」で表せば
54+?=70なので、?には16が入ります。
つまり、
ちょっと言い方を工夫するだけで、効果は絶大!
ごくごく基本的な普通の方法です。
中学の時、食塩水の問題を解くのに表を利用したのを覚えている方もいらっしゃるでしょう。
それを分数という形で表しただけ。
でも、子供たちの頭には「のび太の分数」として強く記憶に残るので、この後食塩水の問題をいやがる子はほとんどなくなります。
こんなちょっとしたことで、成績というのは変わってきます。
ちなみに、ちょこっと宣伝すると、ボクが作ったテキスト「算数教室」には、こんな感じの解説も入っています。
食塩水の濃度計算で言えば、ここで書いた「のび太の分数」。
それに「てんびん」を使う方法、水入れや蒸発で使える便利な方法なども書いています。
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