中学受験をやった方がいい4つの理由、と、やらない方がいい4つの理由

先日、知り合いから「中学受験させようか、どうしようか迷っている」という相談を受けました。

長年中学受験に携わってきたボクに質問するぐらいですから、親としては中学受験をさせたい、誰かに背中を押してもらいたい

そんな感じで相談してきたようです。

子どもは女の子で、現在小学校3年。

1学年はだいたい100人規模の地域の公立小学校に通っています。

毎年、20人から30人ほどが私立や国立の小学校に進学しているそうで、同じクラスのお子さんでもすでに何人かは進学塾に通っていて、仲のいいお友だちも、何人かは3年になるときか、夏休みあたりから塾に通いだしたそうで、本人も「受験してもいいかも」みたいなことを言いだしたとか。

どんな学校があるのか?

どれぐらい勉強しないといけないのか?

どこの塾に入れたらいいのか?

・・・

たくさん質問されました。

国立と私立の違い、進学校と附属校、男子校・女子校・共学校があって・・・

など、ざっくりと答えたのですが、

答えながら、もっと根本的なことを考えてしまったので、今回は次のようなことを書きたいと思います。

中学受験をした方がいい理由と、しない方がいい理由

「やった方がいい理由」

1 勉強の習慣ができること・勉強の土台ができること

2 根性がつく、努力することを覚える

3 家族が目標に向かってひとつになれる、親子が仲良くなる

4 成功体験が得られる

「やらない方がいい理由」

1 とにかくお金がかかる

2 思いっきり遊べなくない、やりたいことができない

3 家庭の雰囲気が暗くなる

4 失敗したらその後もそれを引きずる

受験する、しないは最終的に家庭で判断すべきですが

逐一の解説は不要だと思うので割愛します。

が、こうやって書き出しながら、何点か気になることもあるので、それについては少々書いておきます。

勉強習慣が身につくこと

塾の宿題は毎回出ますから、それを仕上げておかないといけません。
また漢字テストや理科・社会の暗記テストに向けての勉強も欠かせません。
そのため毎日毎日、日付が変わるまで勉強です。

ですが、そういった生活は受験生の中ではもはや「普通」のこと。やって当たり前の生活です。

勉強の土台ができること、というのはこの先何年も続けていかないといけない勉強のための基礎力を身につけられるということです。
計算は速く正確になるし、漢字や言葉も覚えていく。文章を読むための基本も身についてきて、中学や高校になったときに役立てられるようになる、ということ。

算数であれば、図形感覚や割合感覚が身につくことで、数学で難しい問題に当たったときでも乗り越える力がついている、ということです。

なんですが・・・

入試が終わるのが6年の1月。進学先の中学校の入学式は4月ですから、約3か月の間はものすごくヒマになります。そして、中にはその間に、せっかく身につけた勉強習慣や土台となるべきポイントをきれいさっぱり忘れてしまう子もいます。

また、勉強をたくさんした(させられた)反動で、中学になって勉強しない(できない)子になってしまう場合もあるようで、そのために卒業すら危うくなるような成績を出す子もいるようです。

こうなってくると、受験したという事実だけが残って、あとは何も残らないという残念なことになるかもしれません。

「家族が目標に向かってひとつになれる、親子が仲良くなる」と「家庭の雰囲気が暗くなる」

どちらになるかはお母さんやお父さんの腕次第、ってところですかね。

これは、受験生がいたら家の中がピリピリして常に子供に気を使ってあげないといけない、という思い込みがあれば暗い雰囲気になるし、親が子供を受験させるために「必死」になればなるほど子供を追い込んで、家の中が暗くなってしまう、ということ。

そうならないために「家族みんなで受験を楽しむ」、ぐらいの気持ちの余裕を持つことができたら、たかが中学受験ごときで家族仲が険悪になるということも減るのだろうと思います。

「成功体験」と「失敗を引きずる」こと

これも裏返しのことですよね。

受験勉強に一生懸命になって、いい結果がついてきた、がんばれば必ず自分にとって価値あるものを手にできる、だからこの先苦しいことがあっても頑張ってみようと思える・・・

こういった成功体験をできれば我が子に持たせてあげたい。

でも、失敗したらいつまでもその結果をずるずると引きずってしまうのではないかと心配。

おそらく、ですが、子どもの性格や育ってきた環境、家族の雰囲気などによっても、受験の結果を受けとめる感覚、感じ方は違うと思うので、そのあたりをお母さん、お父さんが客観的に判断し、子どもをうまく誘導してあげるといいのでしょうね。

そして、「もし」受験させた、失敗した、となったときは、思いっきり気分転換させてあげて、家族みんなで精神的なバックアップをやってあげて(受験失敗で人生終わるわけでも何でもないので)、新しい一歩を踏み出させてあげてください。

たかが受験、されど受験。お母さんやお父さんが自分で受験するのではないだけに、思うようにいかず、精神的にきついことも多いですが、受験させると決めたならそれに向けて「中途半端な気持ちでなく」頑張ってほしいと思います。

中学受験、させる?させない?に戻る

記事が気に入ったら「いいね」してください!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください