塾の夏期講習、必要な分のみ選択受講するということ

夏期講習、必要なところだけ選んで受講する

6月になれば、大手進学塾では、夏期講習に向けての受講の案内がそろそろご家庭に届きます。

今回は、「夏期講習、必要なところだけ受講した方がいい」という観点で、お話を進めていきます。

学年や、子供の置かれている状況によっても変わってきますから、それを考慮し、参考にしてください。

小3の夏期講習

最近では、小3の生徒をいかに確保するかが塾の生命線とばかり、小3にしつこく受講を勧める塾が多いです。

塾が小3に夏期講習受講を勧める理由

1つ目 生徒数の確保。

いくら実績が上がっていようが、生徒数という分母を持たなければ商売になりません。

小3で来てくれたら、その後、小4、小5と継続してくれる可能性が高い。

経営が安定するというものです。

2つ目 他の塾に取られる心配

先のことと少々被りますが、平常時に通塾してくれていた子が、夏期講習の間来ないということになれば、塾側は「ほかの塾の夏期講習に参加するのではないか」と疑います。

そこで、とにかく無理にでも参加させよと、上層部から圧力がかかる。

末端の先生方は、それに抗えず、保護者を攻撃してくる、というパターンもあるようです。

で、結論から言うと、

「小3は夏期講習に参加させなくていい」です。

何故か。

3つ理由があります。

1つ目。たいしたことは習わない。

小3の夏期講習でやる程度のことは、小4からやっても全く問題ないです。

2つ目。参加させずに、もっと幅広い知識、経験を得る機会を作ってやった方がよい。

塾の夏期講習などで習うことより、もっともっと幅広い経験や知識を身につける機会が夏休みにはあるので、そういう方向にシフトさせた方が、後々伸びていく子になる。

例えば、夏の間に図書館通いして、自分の好きな本を片っ端から読みまくるとか、大好きなことに没頭させる、とかです。
(ゲームは推奨しませんが…)

3つ目。自己管理力を高められる。

これについては少々説明が必要です。

もちろん、塾の夏期講習に参加しながら自己管理力を高めるのも不可能ではありません。

しかし、そういう時間に縛られず、夏休みの間に「こういうことをしたい」「あれもしたい」「これもしたい」ということを保護者が子供自身から聞き出し、じゃ、7月○日~8月31日の間、どうやってそのやりたいことをやっていくか、自分で考えさせ、実行させられるいい機会になると思うからです。

小学校の夏期の課題や、他の習い事があればそれも含め、自分で考えさせ、実行させてみる。

時間にもまだまだ余裕があり、しかもぼちぼち自意識が強くなってくる時期だからこそ、させていく意味があります。

しかも、この経験は、必ず近い将来生かされます。

もちろん、どういうスタイルで夏期を過ごすかにかかわらず、生活習慣とか、規則正しい生活を送ることは大切ですよ。

小4の夏期講習

基本的に、1学期(というか、2月から7月前半)にやったことの復習や演習中心なら、別に受講することはありません。

塾によって、夏期講習の扱いは変わりますから、そこは塾の先生に確認してください。

もし、夏期講習という名目で、どんどん授業が進んでいくという、馬淵教室スタイルなら、受講しないと置いてけぼりになることはあります。(ただし、まだ4年なら、進んだ分を親が監修・監督して補えるとは思います。)

受講するかどうかの見極めは、子供の状態で決める。

2月以降やったことが多少なりとも身についているかしら?という視点。

復習中心なので、それまでやったことのベースが必要ですが、うちの子はどうもまだその辺りが怪しい(^-^;

というのであれば、思い切って、夏期期間中は徹底復習期間とし、2月以降のおさらいを、塾のテキストを使って計画的に、きちんと(できれば親の目の前で)させてみるというのもいいでしょう。→ リビング学習がお勧めです。

ベースは、しっかりしていればしているほど、その上に積み上げていくものがより安定していきます。

4年生という学年は、焦って過ごすことは厳禁、です。

1学期中の塾の復習テストで、クラスの平均点をきちっとクリアできている、とか、なんとか平均点は超えているというのなら、夏期講習に参加しても何とかやっていけるはずです。

小5の夏期講習

参加した方がいい。が子供の状態で見極める

基本的には参加した方が絶対に良い。

なんですが、これも4年と同じ視点「2月以降やったことが多少なりとも身についているかしら?」を重視してください。

5年は4年と違い、やったことがその先の受験校選びまで直結してくる学年です。

なので、それこそ基礎ができていないと、この先志望校に手が届かないなんてことになりかねません。

ただ、4年よりもう少し細かく観察する必要はあります。

単元ごとに、可・不可を確認しておく

この単元は得意そう、こっちは苦手かしら…

5年生では、これがある程度はっきりしてきます。

復習テストや公開テストの結果を見て、1学期にやった宿題のノート(やテキスト)をチェックしつつ、特に、「苦手だと思われる単元」を絞り出しましょう。

そして、そこを夏期期間中に何とかするという気持ちを親子で確認してください。

場合によっては、塾の夏期講習のうち、できていたところをやる回は敢えて休ませて、苦手部分に特化して取り組ませる時間を作った方がいいこともあります。

逆に「得意単元はもっと得意にするために」受講させ、苦手単元のときは塾の受講をやめ、家で、テキストの基本に戻ってそこからさせるというのもいいでしょう。

どういう方向で行くにせよ、親の積極的なかかわりは不可欠です。

ある程度満遍なくこなしてきた子は、全日程参加することは大切です。

小6の夏期講習

基本的には絶対参加を勧めます

絶対参加せよ、そういうお達しが塾から来ているかもしれませんね。

夏は入試の天王山!などともいわれることが多いです。

夏を制する者は入試を制す

なんですね。

塾にもよりますが、演習量が間違いなく増えていきます。

入試問題演習+単元別の強化演習、などのような演習が各教科でどんどん取り入れられていくのが夏です。

授業は解説中心だが、宿題でたっぷり演習させる、という形で演習量を増やす塾もあります。

どんな形にせよ、この夏休みという時期は、問題を解かせることに特化していく、問題を解かせるという追い込みをかけてくる、というのが一般的です。

そして

それに耐えうる基礎力や精神力が身についている子は、その流れに身を任せていても、おそらく大丈夫

気持ち的にも「やるしかない」という部分がどんどん強くなっていきます。

子供によっては「選択受講」を考えることも必要

まだまだ土台が弱い、とか、気持ち的に打ち負かされそうなんて子も中にはいます。

その場合、塾でのいけいけのペースでさせると、逆に伸びなくなってしまって、夏休み期間を無駄にしてしまう、その可能性があります。

そこで、こういった子の場合は、選択受講を考えましょう。

算数が得意だけど、国語は壊滅的(男の子に多い)、とか、その逆などといった場合、得意な教科は受講させて、苦手な教科、壊滅的な教科は、家庭教師とか、個別指導とかに、この期間だけ任せてしまう、こういう方法もありです。

もう後がない6年生、悔いのない受験をするために、ここは親自身が踏ん張ってあげないといけません。

塾ではこういう選択的な受講は絶対認めません。

ですが、受験するのは「わが子」です。

塾の先生は「絶対に」最後まで責任を持ってくれません。(手を貸してくれることは当然してくれると思いますが)

塾側との交渉は、子供ではできません。

目指すのは、9月以降も伸びていく力、これしかありません。

そのために何が最善か、よく考えて、夏休みの過ごし方をくみ上げましょう。

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