「カードで使える図形の必勝手筋」動く図形・立体図形編
今日は、中学受験の算数にとって、強い味方になるだろう書籍を1つ紹介します。
カードで鍛える図形の必勝手筋 動く図形・立体図形編(東京出版)
「大学への数学」や「中学への算数」といった月刊誌を出している東京出版がつくった、中学受験用の参考書です。
今回ご紹介するのは、「動く図形・立体図形編」ですが、同じ系列の本に、中学入試カードで鍛える図形の必勝手筋 平面図形編というのもあります。
この参考書の「売り」は何か。
まず1点、難関中学対応の図形解法のポイントが簡潔にまとめられている点、これです。
難関中学の入試問題では、割合や比絡みの求積の問題、立体の切断問題などが数多く出題されています。
比絡みの問題は、平面図形、立体図形を問わず、苦手とする受験生が多いところですが、立体の切断となると、普通の受験生のできなさ感は半端ではなくなります。
しかし。
ここを制しないことには最難関の学校の合格は難しい。
これ、ホントです。
関西なら、灘、洛南、東大寺に甲陽、西大和、四天王寺などといった男女それぞれに人気のある学校は、図形の難問っぽいのが必ず出題されています。
ですから、何としても軽々と、まではいかなくても、もたつくことなく解いていくだけの基礎を身につけておきたいところです。
で、
この「カードで鍛える図形の必勝手筋」の話です。
平面図形編と立体図形編で、必勝手筋を全部で88個取り上げています。
その一つ一つについて、まずは「例題」
ここは手筋の71番目、「四角すいを切る」というテーマのところ。
そしてその解説が、例題の直下にあります。
ま、解説としては可もなく不可もないですが(何せ立体切断を紙の上で再現するということ自体、無理はありますから)、受験生が独力で理解していくには若干厳しい点もあります。
ただ、この参考書は、難関中学受験を大前提としていると思うので、ある程度独力で使えるぐらいでないと、ものにするのが難しいかもしれません。
取り上げている内容自体は、
「絶対に知っておかないといけないし、自在に使いこなせないといけないレベル」
「知らないで、その場で考えてもいいのだけど、知っていたら必ず役に立つレベル」
「え、そこまで覚えておいた方がいいの?みたいな、ややマニアックに近いレベル」
の、およそ3段階。
初歩のレベルのためだけでも、持っていて使うと役に立つ。
次に、この参考書の売り2点目。
カードが作れる。
1つ1つの必勝手筋をもう少し細分化しパターン化したものが、表面「典型問題」、裏面「解説」のカードになっている点。
図形編だけで243枚のカードになります。
それぞれに難易度がA~Cまで書かれていますから、レベルに合った内容を身につけていくこともできます。
実物は黒と赤の2色刷りなので、もっと見やすくできています。
いつごろから使えるのか?という話
算数の得意な子であれば5年生ぐらいから取り組んでいくのもいいですし、受験を控えた6年が、後半、知識の整理用に使用しても役に立つと思います。
親御さんの勉強のため(子どもからの質問に対応できるように)購入しておくというのもいいかも知れませんね^^;
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