英才教育が役に立たない3つの理由

It Mama (itmama.jp)にこんな記事が掲載されていました。

英才教育は逆効果!将来「人生を楽しめない子になる」と判明

『御三家・灘中合格率日本一の家庭教師が教える 頭のいい子の育て方』を著した塾ソムリエの西村則康さんが、その著書の中で

「英才教育のほとんどは役に立たない」

とおっしゃっています。

ところで、ここで言う「英才教育」とは?

英才教育 早期教育 – 年齢にとらわれず、就学前教育・早期就学・飛び級・早期修了など、先取り学習で学力を身に付けること。(出典:Wikipedia)

管理人が塾の仕事を始めたころは、そうでもなかったような気がしますが、いつごろからか、就学前の「読み」「書き」「そろばん」が普通になっていました。

「読み」や「書き」は親が家庭で教えられるとして、「そろばん」はいつの間にか「公文式」が主流になっていて、保護者とお話する機会が多いのですが、小学校入学前から公文式に通われていたという方が結構いました。

ここで言う「英才教育」という中には、公文式も含まれるのかどうか定かではありませんが・・・

とにかく、就学前からどんどん先取りして勉強していくということに対して、著者の西村さんは、それが役立たない理由を3つ上げています。

理由その1 脳の自然な成長を阻害しない

「人間の脳は自然に成長するようにできているので、無理に早める方が子どもの成長によくない。」

野菜や果物だってそう。強制的に成長を早めてもおいしくない。

人間も同じで、脳を早く作り上げようと速成教育すると、どこかに無理が生じてしまう。

脳の成長速度に応じたバランスのいい学習が、一番その子自身の役に立つ、これはもっともな気がします。

理由その2 好奇心の芽を摘まない

「英才教育で何事にも無関心な子になる」

西村さんの教え子で、早いうちからの英才教育のせいで、楽しむことの知らない子どもがいたそうです。

子どもは本来、大人以上に好奇心旺盛な生き物です。

知りたい、もっと知りたい。そういう欲望、新し知識を知る喜び、こういうものがあってこそ、子供は伸びるしやったことがどんどん身につきます。

その教え子は、どうやら、子どもの意思に関係なく次から次へと受け身の勉強をさせられたのでしょう。

本来楽しいはずの「知る喜び」とはかけ離れてしまったのですね。

同じく、西村さんが挙げている例で、算数や数字にしか興味をもてなくなってしまった子どもがいたそうです。

中学受験やその先の大学受験まで考えたとき、これでは子供自身がとても苦労することは目に見えています。

今の日本の社会では、こういう子がいる場所が限りなく狭い。

結局、その子は中学受験で算数しかできず、失敗してしまったとうことです。

管理人としては、こういう子を受け入れてくれる教育機関があって、その特異な才能をもっと伸ばしてほしいと思うのですが、今の日本の教育ではそれは期待できません。

理由その3 遊び通じて成長する

普通の遊びができなくなり、うまく人間関係が作れない

勉強や塾などの習い事に追われるせいで、普通の遊びをする時間は当然限られてきます。

管理人の知り合いで、お医者さんの娘さんがいました。

3歳ぐらいまでは、近所の公園や、お互いの家の中でよく遊んだのですが、小学校受験をするというので、徐々に習い事が増えてきて、幼稚園の年中から年長の時期には、1週間、ほぼ習い事。

すると、あんなに仲が良かったのに、たまに会ったとき、その子はみんなの中で遊べなくなっていました。

子どもは遊びを通してもいくらでも学んでいきます。

子どもの年齢にあった、適切な内容や量をうまく与えることで、その子の好奇心や知識欲を刺激すると、その子に合った成長が期待できます。

中学受験を成功させるのに、英才教育は不要、「子どもが幼い頃には、適切な量や質の刺激を与えることを心がけ」ることがその後の成長には一番だと思います。

上手に遊び、上手に与える。親がすべきことは、子供を勉強漬けにすることでは決してありません。

一緒に買い物をする、一緒に電車に乗る、一緒に旅行する、そして少しずつ成長する姿を親が喜び、その喜びを子供とシェアする。

それが、いい成長をさらに促していきます。

英才教育は決して子供を幸せにしないことに、早く多くの親が気付いてほしいと思います。

→ 本サイトの「早期英才教育のほとんどは間違っている?」もご参照ください。

親が子供に与えられるものは何?

そこで、親が子供に与えられる最高のプレゼントとはいったい何なのか。

公文などの習い事も、適量であればいいと思います。

保護者の方に時間があるのなら、通信教育なども考えてもいいのではないでしょうか?

子どもにとっての一番のプレゼントは、親が子どもと一緒に過ごす時間を取ってあげること。

一緒に食事する、一緒に本を読む、一緒に遊ぶ、などなど。

そうした中に、一緒に勉強する時間をつくってやり、一緒に考え子供の成長を見守る。

お父さんやお母さんがなかなか時間が取れないのなら、おじいちゃんやおばあちゃんに頼むのもいいでしょう。

そして、もっと大切なことは、できないからといって叱らないこと。

楽しみながら取り組んでいけることが大切だと思います。

通信教育で定評のあるところをご紹介。

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