
子どもに「勉強しなさい」と言わないで勉強させる、いい方法はないでしょうか。
こんな質問をしてきた保護者がいました。
小5の女の子を持つ保護者で、
「そろそろ反抗期に入り、今までは親の言うとおり勉強を進めてきたのですが、ここへきて、勉強やってる様子は見せない、成績表も言われないと出さない、
で、成績表を見ると、見事にガタガタになってきている。
そこで、注意するとすねる、反抗的な目でこっちを見る・・・
戦うのに疲れてきました。」
こうおっしゃっていました。
東大生は子供のころから「勉強しろ」と言われたことがない
そういえば、この間見た記事に「東大生は子どもの頃、親に『勉強しなさい』と言われたことがない」と書いていたのを思い出しました。
自分で興味・関心を持ったことについては、何も言わなくてもせっせと調べ、問題を解く。
そんな姿でしょうか。
手強い小学生に騙されるな
ですが、大半の小学生は、いわば、ごく普通の子どもですから、「遊びは真剣に、勉強は適当に」こなします。
中には、一見お利口に構えている小学生もいますが、よくよく見ると、せっせと親や教師の顔色をうかがい、「叱られないように」勉強している(ふりをしている)。
そんな子らは、高学年の5年や6年になって、だんだんとぼろを出します。なにしろ、真剣にやってなかったのですから。
取り繕えないほどぼろを出したら、こんどは、塾に行きたくない、と言い出します。
今まで、塾では「できる子」で通っていたのですから。
こうなってくると厄介です。
子どもの反抗期を利用しよう
さらに、反抗期があります。
今までお利口さんで通ってきたのに、言われると反発するようになる。言われた通りにやらなくなる。
親としては焦ってしまいます。
そのうち、気が付けば、親が子どもの顔色をうかがうようになってしまう。
こうなると、なかなか修正は効きません。
子どもが反抗するようになる、それは極々自然なことです。
親は、こどものそういう反応にいちいち対処しようとするから、戦いになり、そのうち戦うのに疲れてしまうのです。
親が筋を通すところを見せる
この時期に大切なことは、親が一本筋の通ったところをちゃんと子どもに示しておくことだと思います。
親として考えていることをきちんと子どもに話して聞かせておく。
相手は子供ですが、精神的にはもう子供ではありません。(かといって、大人でもありません、当たり前ですが。)
話すだけ話して、あとは子供本人に決めさせる。
自分で、どうしたいのか、自分の頭で考えろ。
「受験、がんばる」
その一言が出ればこっちのものです。
「もう子供じゃないのだから、自分が言ったことには責任を持ちなさい。責任を持って最後までやり遂げなさい。」
子どもの動機づけに全力を注ぐ
「真剣に遊び」「いやいや勉強する」のが、本来の小学生の姿だと思います。
そんな、ふつうの小学生が、実は手ごわい小学生です。
勉強しなさいと言ってさせるのも難しいですが、言わないでさせるのはもっと難しそうです。
大切なことは、勉強しなさいと言わずに、勉強する軌道に子供を上手に導いてあげることですね。
そのためには、動機づけが重要。
子供を受験勉強に向かわせる動機とは、
・将来こうなりたい
・中学になったら○○したい
・○○君に負けたくない
・○○中学に行きたい
中にはもっとレベルの低い動機もあるかもしれません。
・テストでいい点を取って、クラスのみんなに認められたい
・先生に褒めてもらった。もっと褒められたい。
・お父さんにお小遣いをもらった。もっと欲しい。
何でもいいのです。
「(大好きな)○○ちゃんが、(自分の子どもが)テストでいい点を取って、かっこいいなぁって言ってたよ」
これもありでしょう。
動機づけが見つかれば、次は
そのために勉強時間をどこに取るか、自分で考えさせる。
その勉強時間をどう使うか、考えさせる。(手伝ったり、アドバイスしたりもOK)
親は要所要所を締めていけば、かなりいい具合に進んでいくことも多く、そうなれば、親の使うエネルギーは半減。
これを目指しましょう。
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