
第1回は近大附属中学校(東大阪市)
先日から、各学校にお願いしていた「質問」の回答が、返ってきました。
記念すべき第1回は、東大阪にある近畿大学附属中学校。
近鉄奈良線の八戸ノ里駅から歩くこと20分。
医学部や、近大マグロで有名になった農学部など10以上の学部を有する、総合大学を母体に設立されました。
その近畿大学、今や、志願者数は明治や早稲田を抜き去って、日本一を誇ります。
近大附属中学校から頂いた回答を2回にわたってご紹介します。
学校の先生が考える「近大附属の魅力」
本校は近畿大学の附属校の一面と国公立大学受験を中心とする進学校の両面を併せ持つハイブリッド型中高一貫校です。
単に大学進学実績を追求するのではなく、生徒自身が進路を主体的に選択できるようにする。
すなわち「自立した学習者」の育成を目指すのが本校の学びです。
西日本屈指の私立総合大学である近畿大学の充実した教育研究機関を利用した様々な体験学習により、大学進学後も継続される学びの力を育みます。
また、21世紀型の学びを実践するためのICT教育環境を充実させ、生徒の思考力・創造力の強化に努めています。
自立した学習者の育成を目指す、とか、近大の充実した教育環境を利用できるとかいった点はなかなか魅力的です。
特に、「なんでもかんでも親がかり」で中学受験をしてきた子供たちが、そこからどう自立していくのか。大学生になっても親が欠席の連絡をして来たり、親が課題の確認をして来たり、果ては、社会人になってからも何かあれば親が前面に出てくる、という話をよく耳にする昨今です。
子どもたちが自分の足で立って、前に進んでいく力の育成はとても大切なことだと、ボク的には思います。
近大附属が考える「生徒指導のポイント」とは?
本校の生徒指導の基本は「考える」にあります。
ルールがあるから守るのではなく、社会の一員として何をするべきで何を慎むべきなのかを、自ら考えて行動できる生徒の育成を目指しています。
特に低学年の生徒指導にあたっては、カウンセリングマインド・コーチングマインドに基づき、生徒に自らを振り返らせて「考える」時間を大切にし、成長するために「今行動すべき事は何か」を理解させるように努めています。
先に書いたことと同様、「自ら考える」力の育成に努力されているようですね。
新入生に対して留意している点とは?
中学受験を経て入学してくる生徒は、必ずしも本校が第一希望であったとは限りません。
特に最近の中学入試においては3〜4校の学校を受験することは当たり前となっています。
どのような経緯があったにせよ、縁があって本校に入学した限りは、本校が自分にとって最もすばらしい学校であると感じてもらう事を大切にしています。
特に、第1志望校でないが、入学してくる生徒に対し、学校の魅力を感じてもらうこと。これって、その生徒の6年間を大きく左右することになると思います。
以前、ある学校の先生が次のように話していたことを思い出しました。
入学時の成績がさほど際立った子でなくても、うちを第1志望にして入学してきてくれた子は、ものすごく伸びていくんです。
この言葉の裏返しのようですが、第1志望校ではなく入学してくる子に、「学校を好きになってもらう」ことって、大切なんですね。ボクが、これをお読みの保護者の皆さんに特に強調したいのはこの部分です。
希望していた学校がことごとく不合格になり、仕方なく入学する場合というのは、中学受験ではよくあることです。
そんなとき、周りの大人が落胆を露わにして「こんな学校にやるためにさせてきたんじゃない」という思いを前面に出してしまったら、それこそ子供にとっては不幸以外の何物でもありません。こんなときこそ、その学校の魅力を子供にしっかり伝え、そこに入学することが素晴らしいことなんだと、心から子供に伝えていってあげることは、子供のそれからの6年間にとって大きな意味を持つように思います。
管理人の感想が長くなってしまいました。
続きは別ページで。
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