最近は中堅私学でも医学部志向が強くなってきた
中堅の私学の先生方とお話をさせて頂く機会がたまにあって、そうしたとき先生方は大学入試のこともお話をされる。
関西で難関と言われる学校だけでなく、偏差値が55前後のいわゆる中堅と言われる学校でも、最近医学部志向が強くなってきているそうです。
学校としては、地方の国公立の医学部より、東大や京大辺りに行ってくれる方が、学校の実績としては映えるのですが、受験するのは本人なのでねぇ。
確かに関西の私学の医学部志向は強い。
医学部を目指す生徒に「釘」を指す学校も
ある難関校では、大学入試を控えた生徒の懇談で必ずつぎのように釘を差すのだという。
実家が開業医や病院経営であるならばともかく、そうでないならやめた方がいいのではないか?大学で6年、そしてようやく国家試験に合格したとしてもそこからインターンになって何年間かの研修。給料は安く仕事はハード。ようやく勤務医になっても病院勤めは気が休まる時がない。それだけ厳しい仕事に就くことになることを十分分かったうえでの医学部受験なら先生は止めない。
確かに、医学部は国立、公立、私立を問わずどこも難関。
安易な気持ちでは合格できないでしょう。
さらに、国家試験に合格するまでの大変さ。
国試合格の後も何年も続く研修。
ようやく一人前になったらなったで、今度は勤務医としての激務が待っています。
患者は待ってくれません。
夜勤も多く、最近で言う「ブラック」もブラック、超がつくぐらいの激務です。
ですから、そういう仕事だとわかった上で選んでほしいということですね。
医業はほんとに激務です
管理人も、塾に在籍している間に、お医者さんであるお父様を亡くしたという教え子が何人かいます。
勤務医としてバリバリ仕事をしていて、突然倒れてそのまま、とか、病院を開業していて寝る間も惜しんで働き、突然倒れたとか。
ほんとに命を削って働いていらっしゃたのですね。
そういった現実をしっかり認識したうえで、医師を志望してほしい
もしこの文章を読んでいる医学部志望の人が、あるいはその保護者の方がいるなら、そしておうちが開業医または病院経営でないなら、そういった厳しさを十分わかったうえで医学部受験というものを考えてほしいと思います。
確かに、お金持ちのお医者さんは多くいますが、それは、命を預かる職業であること、や、自分の命を削らないといけないかもしれない職業だということと引き換えである部分もあるからなんですね。
最近、ある病院経営の方がぼそっとおっしゃっていました。
「消費税は上がるのに、診療報酬はずっと良くて据え置き、ひどい場合は下がってきている」
なかなか大変な世界なのです。
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