
中学受験が終わっても
教え子が、大学合格の報告に来てくれることも多い。
5月の連休中のこと。
一人の教え子が顔を出してくれました。
「この春、無事国立の医学部に合格しました。先生に報告を忘れてたし、連休で、実家に帰ってきたので、報告も兼ねて顔を出しました」ということでした。
よくがんばったね、とねぎらいの言葉をかけたあと、
「Facebookも見てるから知ってたよ」、と言ったら、「あ、そうでした。でも、直接会ってお礼を言いたかったので」って。
ありがたいことです。
彼を指導したのはもう7年前。中学受験のときです。難関中学で頑張ってるのは耳にしていました。
「現役の時はちょっと無理して難しいところを狙ったら撃沈。一年間予備校通い。今年は確実なところで、と思ったら少し地方になってしまった。」
まだ確実に仕上がっていないところもあったので、そこは家庭教師にみてもらったそうで、今年は割と自信を持って受験できたらしい。
まだ専門ということもなく、バイトとフットサルのサークルにうつつをぬかしているんだと。
彼のいた学校からは、毎年医学部に50人前後が、現役、浪人あわせて進学しています。
彼の実家は開業医ですから、ゆくゆくはそこの後継ぎ。「妹が医者になるか、優秀な医師と結婚しない限り、おれは後を継ぐ」と言って、帰っていきました。
その日は都合がつかなかったので、後日、帰ってきたときは飲みに行くことになりました。(あれ、あいつ、もう二十歳になってたか?)
中学受験で頑張った子は大学受験のときも頑張れるのでしょうか?
教え子で医学部に進学したのは結構います。話を聞いていると、どの子もものすごい量の勉強をこなしていた。ですが、不思議なことに、中学受験の時の方が、何も考えず勉強を必死でやったと、どの教え子も言います。高校生になると、いろんな雑音に悩まされるから、受験勉強に没頭するには少し工夫が必要だそうです。
「自分の意志」で頑張れた子は、その先の大学受験のときも「自分の意志」で頑張りがきく
では、彼らのように、中学受験の際に頑張った子は、大学受験のときも頑張れるのか。
世間で言う「燃え尽き症候群」になっていないのか。
いろんな教え子の話を総合すれば、概ね次のように言えそうです。
- 中学受験のとき、自分で何とか合格をつかみたいと一生懸命になった子は、「入試の結果はどうあれ」中学になってからも頑張りがきく
- 中学受験時に「やらされている感」が強い子は、「志望校に進んでも」なかなか伸びづらい
つまり、「自分の意志」で頑張れた子は、その先の大学受験のときも「自分の意志」で頑張りがきく、ということでしょう。
医師というのは人の命を預かる仕事だし、その仕事にどうしても就きたいという思いで、「自分の意志」をしっかり持てる子は、医学部に行って、立派な医師に育ってくれるのだろう、と思いました。
大学受験ごと期の壁をしっかり乗り越える根性がないとだめということですね。