2023年度も難関校合格者数トップはあの塾!進学塾別中学合格実績 関西

去年も書いたのですが、ボクは別に浜学園の回し者ではありません
毎年、関西の中学入試が落ち着いた2月ごろ、電車内の広告で、浜学園の合格実績が大々的に掲示されます。阪急電車でも近鉄電車でも掲示されていました。写真はJR阪和線のものです。

ま、これを挙げている段階で「浜学園の回し者」っぽいですが…(-_-;)決してそうではありません。

関西大手進学塾からの難関中学合格者数は?

とりあえず難関といわれる中学だけにしぼって関西の大手塾の合格実績を上げてみます。

灘中学校(合格者281名)

浜学園 92名 ・希学園 64名 ・馬淵教室 60名 ・日能研 52名 ・能開センター 10名 ・サピックス 30名

以上合計すると、308名となって、合格者数の281名を余裕で超えています。(いつものことですが…)
2つ3つ塾を掛け持ちしている生徒がけっこういるということですね。

東大寺学園中学校

浜学園 149名 ・馬淵教室 112名 ・希学園 86名 ・日能研 38名 ・能開センター 33名 ・サピックス 21名

甲陽学院中学校

浜学園 81名 希学園 57名 ・日能研 36名 ・馬淵教室 28名 ・能開センター 5名 ・サピックス 11名

大阪星光学院中学校

浜学園 94名 能開センター 66名 馬淵教室 62名 ・希学園 32名 ・日能研 28名 ・サピックス 9名

洛南中学校

浜学園 131名 希学園 60名 ・日能研 47名 ・馬淵教室 46名 ・能開センター 14名

西大和学園中学校

浜学園 246名 ・馬淵教室 143名 ・日能研 105名 ・希学園 129名 ・能開センター 59名

神戸女学院中学校

浜学園 47名 希学園 45名 ・馬淵教室 14名 ・日能研 27名 

四天王寺中学校

浜学園 110名 ・馬淵教室 89名 ・能開センター 78名 ・日能研 54名 ・希学園 50名 

洛星中学校

馬淵教室 106名 ・浜学園 76名 ・日能研 23名 ・希学園 27名 ・能開センター 8名 ・サピックス 6名

六甲学院中学校

浜学園 104名 日能研 62名 ・希学園 57名 ・馬淵教室 56名 ・能開センター 11名 ・サピックス 8名

清風南海中学校

能開センター 221名 浜学園 192名 ・馬淵教室 145名 ・日能研 35名 

高槻中学校

浜学園 217名 ・馬淵教室 116名 ・希学園 110名 ・日能研 105名 ・能開センター 41名 

須磨学園中学校

浜学園 156名 日能研 92名 ・馬淵教室 82名 ・希学園 38名 ・能開センター 3名

他にも多くの学校がありますが、難関校に数えられることが多い学校に限ると、以上の結果になっていました。

数の上では、浜学園の圧勝っぽいのですが、分母(各塾の6年生の数)も違うので、一概には言えません。

塾の合格実績の数の正しい読み取り方

昨年度の塾別入試実績のところでも書いたことですが、これから塾選びをするというご家庭にとって非常に大切な話だと思うので、再掲します。
—————- ここから ————–
数が揃うとインパクトが大きいし、中学受験を考えている家庭の、特に親御さんにとっても惹かれるものはあるし、特に灘や東大寺といった最難関の学校の数が多いとそれだけで訴求力はあります。

ですが数の裏に隠れた「事実」にも目を向けましょう。

① 入試日程を考慮すること

関西の中学入試は、共通テスト(昔のセンター試験)日が解禁日となって始まります。
その解禁日に入試を行った難関校の合格者数の合計が、各塾の優秀な生徒の数に近くなります。
(その後の日程でB入試や後期入試を実施しているところは含めません)
灘、甲陽、大阪星光、神戸女学院、四天王寺などがこれにあたります。
(ただし、例えば甲陽なら合格できただろうけど、灘にチャレンジして失敗した、という生徒も少なからずいるので注意は必要です)

② 各塾から受験した6年生全体の数を考える

A塾では6年生100人中10人が灘に合格、B塾では6年生500人中20人が灘に合格だったら、灘中合格率は、A塾が10%、B塾が4%。合格者数ではB塾が多いですが、合格率に目を向けるとA塾に軍配が上がります。
残念ながらこの母数を公表している塾はほとんどありませんが、巷に出回っている情報では、おおよそ次の人数らしいです。
浜 2200~2300人
希 400~500人
日能研関西 1500~1600人
馬渕 1500~1600人
能開センター 900~1000人

③ はたして「塾だけで合格」したのか???

これについては、実態は藪の中、というしかありません。
進学塾と個別指導の塾を併用している、進学塾に通いながら家庭教師にも見てもらっているなどなど、実際には多くの受験生が補助的に個別指導や家庭教師といったほかの力を借りているというのはよくあることです。
他にも、ある塾に通いながら、別の塾のweb授業を受けている、特訓は別の塾に通っている、という話もよく耳にします。
でもまあ、合格を取るためになりふりは構っていられませんよね。
—————- 以上 ————–

浜学園と希学園

今年の受験では、浜学園はほぼ例年並みでしたが、数の上で躍進が目立ったのは希学園でした。
希と浜はよく比較されて、「希はやたら拘束時間が長い」、「浜は面倒見が悪い」などと言われがちです。
実際、塾に滞在する時間でいうと、希は浜の1.5倍~2倍ぐらい塾で拘束されるイメージです。
これを「それだけ手厚く見てもらえる」というプラスとして生かせるなら、希学園というのはいい選択肢です。テキストのつくりも講師の質もとてもいい塾だと感じています。
ただし、拘束時間が長いだけに、弱点を徹底的につぶしていくための補強は、時間的に難しくなる傾向があります。
また、拘束されているj館を有効に活用できていない生徒も実際いますから、そういった点は注意が必要でしょう。

対して、浜学園は面倒見という点では希や他塾に及びません。授業の質は高いのですが、ある程度自分でやっていかないといけないようです。これはつまり、各家庭で補強をしないといけないということにつながります。実際、浜学園に通いながら個別指導や家庭教師を併用しているご家庭は多いようです。子供の受験勉強についてはある程度管理したいというご家庭には、この浜学園の緩さはちょうどいいかもしれません。

中学受験で難関校を目指していくための「ベストなやり方」というものは存在しません。子供の状況、塾との相性、家庭の事情によって、各家庭でベストな方法を模索していってあげてください。

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