11月は受験校を決めていく月
塾の最終懇談はだいたい11月
中学入試まであと2か月の11月になれば、ほぼすべての塾では、受験校を最終的に決めにかかります。
第1志望の学校や、併願校も含めて遅くとも12月半ばには決定していかないといけません。
資料として一番参考にするのは、直近の公開模試とその前2か月分、直近の合否判定模試などのテスト類。
もちろん、偏差値の推移や合格判定を見て、受験校を決定していくためです。
受験先リストを用意しますか?
多くの親御さんは、我が子の成績表と、塾から渡された合格可能偏差値の一覧などを参考に、ほぼ我が子の受験希望リストを作って懇談に臨まれるようです。
ですが、中には成績と関係なく、第一志望校のみを受験させます、とおっしゃるケースや、すべて塾にお任せしますなんていうケースもあったりします。
懇談する側は、懇談会当日までにやっきになって親御さんのご要望を探ろうとするのですが、なかなかうまくいかず、懇談当日を迎えてしまうこともあります。
もちろん、塾側は塾側で、一人一人の志望校と合格可能性を探り、事前に「受験パターン」を準備します。
塾によって多少やり方は違う部分もありますが、教科の担当者が集まって、成績の資料を見ながら、時には大声で議論しながら決めていくということになります。
親:「先生、大阪星光の可能性はどれぐらいありますか」
可能性40%未満、と書かれた手元の資料を見ながら
教師:「うーん、なかなか難しいですねぇ」
親:「いとこが去年入学してて、うちの子もどうしても行きたがってるんです」
(なら、もっと真剣に取り組んでや・・・と心の中で思いつつ)
教師:「ではこうしましょう。初日は大阪星光にチャレンジしてみましょう。ですが」
親:「はい先生、いいんですか?」
教師:「ですが、初日午後の清風か明星は必ず受験してください」
親:「でも先生、受験した後は疲れてるでしょう?それに、うち、2日目に清風南海も考えているんです。そんな疲れて清風南海、心配ですわ」
(いやいや、清風南海は、特に今度の入試は激戦。なめてかかると大変です。初日の午後入試、ここは絶対に譲れません。清風を強く推します)
教師:「でもね、お母さん、今度の清風南海は、かなりキツイ入試になると踏んでいます。○○君(お子さん)ぐらいの成績の子が大量に受験に来ます。合格するかもしれませんが、不合格になる可能性も十分にあります。押さえ(滑り止め)には使えません。それに、初日も入れて3日間ぐらいは、大丈夫、みなさん頑張ってくれますから。ここは、初日午後の清風か明星、必ず受験してください。」
親:「そうですか、先生がそこまでおっしゃるなら・・・」
このあと、2日目の午後、3日目、4日目以降の確認もして、さらに、弱点補強はどうするか、赤本(志望校の過去問)をどうやっていくか、塾の特訓の選択をどうするか、けっこうこまごましたところまで話を詰めていきます。
こんな会話を、懇談担当者は延々と30人も40人もやっています。
子どもにここまで頑張ってきた成果をしっかり味わってほしいのと、この後の6年間の過ごし方がかかる分岐点なのですから、どの講師も泣き言を言わず(こっそり言ってると思いますが・・・)がんばっています。
受験校が決まったら入試要項をしっかりチェックしておく
入試に関する日程、特に「締め切り」「期限」に要注意!
願書の用意、学校の下見、過去問の実施、弱点の補強、などなど、まだまだやることはたくさんあります。
中でも特に保護者の方が注意しないといけないのは、願書に書かれている日程の確認です。
願書取り寄せ→出願→受験→合格発表。ここまではみなさん、問題なく進みます。
問題はこのあと。
合格していれば、手続きが必要で、もちろん締切があります。
例えば、入試が16日で17日に合格発表、手続きの締め切りが19日午後4時。
ところが、これが第二志望校で、第一志望校は18日入試、合格発表が19日の午後3時
などといったケースが、実際にあります。
猶予時間はたったの1時間。
塾の講師は、発表の結果だけ見れば終わりですが、保護者はそういう訳にはいきませんね。
お母さんが第一志望校の合格発表を見に行き、第二志望校の手続会場の脇で、お父さんがお母さんからの電話待ち。
第一志望校が不合格のときに、直ちに第二志望校の入学手続きをする。
もう家族総出です。
なかなか大変なんですね。(我が家もそうでしたから・・・^_^;)
「追加合格」のことも頭の片隅に(期待してはいけないが)
第一志望校に不合格になった数日後、第二志望校の手続終了後に、第一志望校の追加合格の電話がある、なんてこともよくあります。
「もうお金も払い込んだから」泣く泣く第二志望校に入学するということもあれば、「入学金を捨てて」第一志望校に入学するというケースもあります。
入試後の問い合わせで多いのは、「追加合格はどうなっていますか」というもの。
締め切りの時間とのせめぎあいですね。
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