「夏期講習会、参加しないといけないのか」問題に答えます

進学塾に通わせる

夏期講習は受講した方がいいか?

毎年夏休み前の時期が来ると、保護者からこう質問されます。

夏期講習は受講した方がいいのでしょうか?

3年や4年の子どもを持つ保護者の場合、「ちょっと旅行に連れていきたくて」とか、「田舎のおばあちゃんちで過ごさせたいので」とかいった理由が多く、5年や6年になると「弱点を集中的に勉強させたい(個別指導の利用が前提)」とか「志望校の入試の過去問を徹底的にさせたい」とか理由が多いです。

夏期講習をお休みしていいかどうかという問題については、通っている大手塾のシステムに違いがあるため、一概に言えない部分があります。

塾の夏期講習のシステムを知る

では、夏期講習のシステムのおさらいを

浜学園・希学園

平常の授業は今まで通りの曜日、時間帯で実施

それに、昼間の時間帯に、夏期講習としての(主に復習の)授業が追加される。

kouyouchuu nyuushi

日能研・能開センター

今までの総復習中心の授業

馬渕教室

平常の授業の連続で、新しいテーマをこの期間に学習する。

受講しないと、丸々抜けが生じる。

以上が、大雑把ですが、各塾の夏期講習です。

受講するかどうかは塾によって変わる

では、この夏期講習は受講しないといけないのでしょうか。

➤ 馬渕教室

「カリキュラムが先に先にと進んでしまう」というシステムでは、受けないわけにはいけません。

➤ その他の塾の夏期講習

講習そのものが、基本、今までやってきたことの総復習という色合いを持っていますが、

今までと同じことをするわけではなく、

上位クラス・・・発展的な復習、つまり、高度な内容で振り返る。

中位クラス・・・基本をサッと復習して、演習(応用中心)授業を行う。

下位クラス・・・基本を一通り復習し、演習(基本中心)授業を行う。

ざっと、こんな感じでなので、学年や現在の理解状況で受講した方がいいかどうかは変わるでしょう。

現在の学年、現在の達成状況で受講するかどうか決める

4年生は、受講しなくても全くと言っていいほど問題はない

ただし、9月から通常の授業に復帰するときに、夏がんばった子と大きな差がついている可能性はあります。

勉強は、やり続けているとそうそう力も落ちないで、むしろ、力をつけて行けますが、1カ月丸々勉強に触れなかったりすると、見事に成績は下がります。

子どもの勉強に関しては、この間、親がしっかり管理し、毎日少しずつでも復習させておきたいところです。

また、1学期の授業でいい結果が出ていなかったときは、2月から使ってきたテキストを引っ張り出してきて、苦手単元を中心に徹底的にさせることも必要です。

5年生。成績が低迷していれば、受講せずに徹底的な復習時間を作るべし。

1学期の進度が速すぎて多少混乱していたり、特訓の授業もすべて受講していた子など、少しペースを落として、きちんと復習する時間を取るというのもいいかもしれません。

ただ、この場合も、親が時間管理をしっかりしてあげないといけません。

ここまで順調に進んできた場合は、さらに上を目指すために、積極的に受講しましょう。

6年生は受講が基本です。

受験前ですから、ぼーっとする暇はありません。

詰めて詰めてどんどんさせましょう。気を抜くと志望校に受かりません。周りは夏期講習の間、必死です。おいて行かれないように、必死にさせてください。

などという、塾の先生の言葉を真に受けて、ガンガンさせないといけない、と思う保護者の方も多いと思います。

ですが、少し冷静になって考えると、夏以降も受験まで、4カ月~5か月近くあります。

子どもが秋に伸びるためのベースを夏の間に準備する、と考えることこそ大切な気がします。

先日、9月以降は成績が伸びない、とおっしゃる保護者の方とお会いしました。

ですが、管理人の経験では、9月以降成績を伸ばした子もたくさんいます。

そういった子に共通することは、「自分の頭を使って考える」ということができるようになっていた、ということです。

塾でどんどん問題を与えられ、次から次へと問題をこなし、たくさん受講し、寝る間を惜しんで宿題をして(時間に追い立てられるように)入試に向かう。

これが一般的な受験生の姿。

ですが、というか、だからこそ9月以降に伸びない子が出来上がる、そう思います。

「じっくり考える時間をつくる」。

この「じっくり考える時間をあえてつくる」ために、多少ほかの子どもより塾での受講時間が少なくなる、これはこれで大いに結構なんではないでしょうか。

覚えるべきことをちゃんと覚え、考えるべきことをちゃんと考えられる子は、秋から必ず伸びていきます。

ですから、6年生と言えども、夏期講習絶対参加、は絶対ではありません。

場合によっては、今現在つまずいているところを解消することで、メキメキ成績を伸ばす子も出てきます。

ですから、個別指導や家庭教師など、プロの目で見てもらって、それを上手に利用することも考えてやるといいのではないでしょうか。

夏休みは、こういったことに時間を費やすることができる「最後のチャンス」なんですから。

受講すべきかどうかまとめると

夏前までの勉強がほどほど順調に推移していたら、ぜひ受講しましょう。さらに実力を1段階上げるチャンスです。

ですが、まだまだ低迷している、塾の授業についていくのが精いっぱいという場合は、夏休みにさせることがはっきりするなら、受講を見合わせて、自分のための勉強をきちんとやって、秋以降の飛躍に備えましょう。

ただし、夏期講習にも参加しない、家でもだらだらしているだけとなりそうな心配があれば、参加した方がいいかもしれません。

大切なのは、ご家庭で何ができるか、何をすべきか、をはっきりさせないと講習を受けない意味がないということ。

ここを親子でしっかり話し合ってください。

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