算数の土台を作り上げる大切さをご存知ですか?~その1

算数の土台って何?

だれでも算数の力をつけたい、もっと得点力を伸ばしたい、志望校の算数の問題が溶けるようになりたい、そう考えます。

ではそのために何をどのようにすればいいのでしょう?

ここでは、算数の得点力を伸ばすだけでない、もっと将来役立つであろうことをまとめました。

算数の問題を解く上でなくてはならないものとは?

まずは計算力

これは、このサイトでも、今まで何度も触れてきたと思います。

速くて正確な計算力は当然必要です。

その理由は。

計算が合っていなければ正解にならないから。

当然ですが、この答えだと、30点!?

もっと大切な理由があります。

ややこしい問題、複雑な問題、いくつもの段階を踏んでいかないと正解にたどり着けない問題が、入試問題にはたくさん出題されます。

このとき、思考を途切れさせずに、目標に着地する必要があります。

ところが、計算が「遅い」とか「不正確」ならどうでしょう。

目標にたどり着く前に道に迷ってしまいます。

正解までの道筋を見失ってしまうのです。

AだからBになる。

このBを使ってCが分かるから

CとDを使えばEという答えが出る。

算数でもこんな複雑な論理操作が要求されることはあります。

中には

AだからEになる!

と直感的に気づく子もいますが、

普通は、階段を1段上り次のことに気がつき、そこからまた1段上って次のことを見つけ出す

という思考の流れになるか、

逆に、Eい行きつくには、その前にCが分からないと・・・

そしたらBを見つけたらいいか、

と。逆算のように考える子もいます。

どちらにせよ、その思考の流れは、途中途中で行う計算が不確かだったり、時間がかかり過ぎたりすると

せっかく考えた道筋がまた見えなくなってしまいます。

ですから、計算が早く正確であることは、入試問題を考えていくうえで絶対に必要な条件です。

計算は機械的に速いだけだともったいない

入試や普段の勉強ではもちろん使ってはいけませんが、機械的に速く計算するだけだったら計算機(電卓)があれば十分です。

でも、せっかく計算するのであれば、「頭を使って」計算できるようにした方が、「考える力」は伸びていく、管理人はそう考えます。

頭を使って、とは、「暗算」も大いに利用したらいい、ということです。

ですが、

頭の中にひっ算を描く、というのはダメ。

小学校で習うひっ算は、あれはあれで意味があるのですが、

脳の活性化にはもっといい方法があります。

それは、頭の中で数を合成、分解する、という方法

単純な足し算で考えてみましょう。

「87+36」

7+6=13で、1繰り上がって・・・

じゃなく、

87はあと13で100になる。

そしたら36から13とった残りと100をくっつけて123!

「256-78」

56だけ引いたら200、この200から78-56=22引いたらいいから178!

かけ算だと

「38×23」

38が20個で760、あと38が3個あるから114、合わせて874!

などなど

頭の中で数を合成・分解するイメージが少しは分かってもらえたでしょうか。

これを、普段の勉強の中で生かしていきましょう。

次は、考える土台になる「基礎知識」

正確な基礎知識がなければ、当然問題は解けません。

食塩水の濃度計算をするとき、「濃度の意味」が分かっていないと、濃度はもちろん、食塩の量や食塩水全体の重さも求められません。

単純に「公式暗記」でもある程度は対処できますが、もっと深いところで基礎概念を理解しておいた方が、あとの伸び方は違ってきます。

速さの問題でも、単に速さの3式といわれる3つの公式を暗記するだけでは問題は絶対に解けません。

「速さの意味」「速さに出てくる単位」などの理解は必要です。

そういった、ある程度の「深さ」も含めて、基礎知識を身につけておくこと。

これが、将来の考える力に繋がっていくのです。

こういった考えを、どんどん理解し使っていく子供もいますが、多くの子供には、手間も時間もかかります。

ですが、手間がかかろうが時間がかかろうが、一度深く理解しておけば、それは必ず生きた知識として使いこなせるようになります。

分かったか、分かっていないか分からない

問題を解くのは解いた、正解もする、でも本当に分かったのか?

そう感じることもよくありますが、この場合、とりあえず分かったものとして、少し応用問題を考えさせることも必要です。

応用問題を考える中で、理解はある程度見えてきます。

あと、基本問題を何度か数字を変えたり、表現を変えたりしてさせてみることも役立つでしょう。

大量に、繰り返しさせなければいけないか?

算数は、特に入試問題レベルの話になってくると、特別なことを大量に、繰り返しさせなければいけない、そうでないと得点力は伸ばせない、そうお考えの保護者、塾の先生も多くいらっしゃいますが、管理人は必ずしもそうは思いません。

もちろん、多くの問題を繰り返しやった方がいい時期というのはあります。

ですが、少なくとも5年ぐらいまでは、こういった土台になる基礎知識を、ていねいに、きちんと身につけるほうが、将来の伸びが期待できると思うのです。

ここでいう「将来」というのは、中学受験直前のみならず、その先の大学受験も含みます。

類推する力も磨かないと・・・

最近の入試問題では、将来の大学受験のことも見据えてでしょうか、考える力を見るような問題も今までより多く出題されているように感じます。

材料を与えられ、その材料から自分なりの法則なり規則なりを見つけていく。

これは、単に与えられた材料だけで考えるのではなく、どんどん調べる、書き出す、そういう作業の上があって初めて見つかることも多いもの。

調べることや書き出すことを億劫がっていてはいけません。

そうして新たに得られた材料も含めて、今度は類推する、推理することも可能になります。

この作業を嫌がらずにできることが、問題解決のヒントをつかむことに繋がり、考えていく元を得られるのです。

考える問題、とは、何もないところから考えるのではなく、こういう作業の末に得られる。

この感覚も磨いてほしいと思います。

数学の問題を考える基礎へとつながっていく思考力も作られていく

それでは、中学受験でそういう勉強を積み重ねたことが大学受験にどう生かされるか?

これについては、次の機会にお話しします。

算数の土台を作り上げる大切さをご存知ですか?~その2に続く

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