こんなご相談を受けました。
新5年生の男子。志望校は灘・東大寺あたり。3年からH学園にいれて勉強させてきました。
5年の4月になり、まさかのクラス落ち。
復習テストの結果が良くなく、3月の公開も失敗していました。
不審に思って子供の宿題ノートをよくよくチェックしたら、答えを丸写ししていました。
我が子を信じていただけに裏切られてショックで、塾も辞め、受験もやめようかと思います。
宿題をごまかしてしまう男の子は多い
さて、宿題をごまかす子は、実は男の子にたくさんいます。
それを、そのままにしておけばろくでもない結果になる。これは当然のことです。
そしたら、そういった子は、監視の目を厳しくすればごまかさなくなるのでしょうか。
実は、いくら監視の目を厳しくしても、親が年がら年中、ずっとわが子の宿題を隅々まで細かくチェックすることはできません。
発覚時から1~2週間は親にも気合が入って、厳しくチェックするものですが、時間がたつにつれて、遺漏が出てきてしまいます。
子どもはそこを見逃さず、また宿題を手抜きしようとします。
そして、親が「しまった」と思い再びチェックを厳しくして、手抜きがばれ、また締め上げられる。
ま、この繰り返しと考えて間違いないでしょう。
どうしてこうなるのか。
子ども(特に男の子)は勉強が嫌いな子は嫌いです。隙あらばサボろうとします。
塾には楽しそうに行くにしても、家庭学習は苦痛以外の何物でもありません。
外で友達と遊びたい、漫画を読みたい、ゲームの続きをしたい。
子どもの身辺は誘惑の宝庫です。勉強より楽しいことを知ってしまった以上、勉強なんかやってられない。
その気持ち、分かります。
ですが、中学受験をさせようという親にとっては大敵です。
また、一旦ついてしまったサボり癖は簡単に修正できません。
では、このような状態からいかに脱出させるか。
いくつか、解決のためのヒントを書いてみます。
解決のヒント
1 遊ぶ時間、楽しいことをさせる時間を与える
思い切って、遊ぶ時間、好きなことをさせる時間を、あえて取ってあげましょう。
勉強には、メリハリを付けさせるのもとても大切です。
成績を上げるためには、ダラダラ勉強はかえって有害です。
勉強に割ける時間は当然減りますが、その分、集中力が増して、却っていい結果につながることも少なくありません。
この場合、注意しないといけないのは、ダラダラと遊んでしまうこと。
机の引き出しの中に、読みかけの漫画が入っているとか、やりかけのゲームが入っているとかです。
勉強はリビングで、遊びは自分の部屋で、というのもいいでしょう。
2 半分きちんとできていたらあきらめてそれで良しとする。
すべて完璧にやっていなくても、やったことの内容がしっかり理解できていたら実力もついてきます。
そうは言っても、塾の宿題がきちんとできていなければ、復習テストで得点できず、容赦なくクラス落ちです。
そしたら、目指している学校に届かないのではないか?
いえいえ、大切なことは、どれだけしっかり考えてやったか、どれだけ深く理解できたか、です。
一般的な進学塾で出される宿題は、家で家庭学習のためには多すぎるぐらいあります。
なんででしょう?
子どもたちを塾の課題でしばりつけるためです。
そうすることで、他の塾に逃げないようにしているのです。
塾の宿題が少ない。→ ほかのこともさせてみる。→ ほかの塾の課題をやっているうちにそちらの塾がメインになる。
これを恐れているのです。決して、決して子供たちのためではない。
3 本当に実力が身につく勉強をさせる
何度も書きますが、受験のための実力をつけるたった一つの方法は「自分でどれだけ考えて、どれだけ深く理解したか」。
これだけです。
このポイントを押さえている限り、実力は確実についていきます。
そのために何ができるかをきちんと、親として考えてあげてください。
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