
「勉強のシステム」は進化した!
昔はよかった式の物言いをすると、それだけで批判が殺到しそうなのですが、それを覚悟で書きます。
何かというと、勉強のシステム。
6・3・3・4制の「教育システム」のことではありません。
管理人のみならず、今の40代50代のおっさんやおばさんの世代では、「勉強する=(≒)地道にがんばる」ということでした。
成績を上げるためには
・授業をバカ真面目に聴く
・教科書や参考書を熟読する
・問題集を買ってきて解きまくる
・英単語や地歴を覚えまくる
・・・
こんなことを、懸命にする必要がありました。
中には塾や予備校に通って、先生からもう少し面白おかしく整理された講義を受け、もう少し効率的に勉強する奴はいました。
でも、基本、すべて「アナログ」でした。
管理人が塾で教え始めてからも、この状況はあまり変わりませんでしたから、子供たちに「勉強させる」=(≒)「地道な努力をさせる」ということでした。
勉強し、成績を上げる仕組み、その根本的なところでは、今でも状況は変わっていない、はず、だと思っていたのですが・・・
ここ10年ちょっとで、勉強のシステムは、大きく様変わりしてきたようです。
勉強のシステムにも「アナログ」から「デジタル」への流れが加速している!
電子手帳や勉強サプリみたいな機器やシステムのことです。
1 電子手帳の時代
分からなかったら辞書を引け!これがアナログ世代の合言葉でした。
勉強机の周辺には、場所を大きく占拠して「英和辞典」「和英辞典」「漢和辞典」「古語辞典」「広辞苑」
少し遠慮する形で「日本史用語集」や「世界史用語集」。
英語は研究社、歴史は山川と相場が決まっていました。
ですから机の周辺には。教科書、参考書、問題集、辞書類が山積み。
これらを使って、コツコツコツコツ、地虫が地面を這うような勉強をしてきました。
ところがです。
今はここに上げたような書物はすべて1つの電子機器に収まってしまっています。
しかも、英語なら正しい発音付きで。
勉強する人は、言葉一つを打ち込むだけで、その意味、英訳、正しい発音、類語、反対語、その語を使ってできる熟語や慣用表現などなど、すべて知ることができてしまう。
今の電子辞書は、カシオ、シャープなどのメーカーが出していますが、子どもたちにはカシオが一番人気のようです。
カシオ 電子辞書 エクスワード 高校生モデル XD-K4800BW 限定カラー ブルー/ホワイト
管理人の家にもありました。
娘が中学生だった頃、どうしても欲しいというので購入。
まだ画面は白黒でしたが、何かというと電子辞書で調べていたようです。
中学・高校は、「中学の間は電子辞書使用禁止」というお達しが出ていたため、はじめのうちは、片道1時間の道のりを、英和辞典などの辞書を抱えて通っていました。
いつしか、学年も進み、中3になるころには、辞書類は学校に「置き勉」で、家庭ではもっぱら電子辞書。
使い慣れると、よほど便利だったようです。
2 スマホ勉強の時代
最近は、ほとんどの中学生や高校はスマホを持っています。
学校が「スマホや携帯禁止」としていても、大部分の子はカバンや制服のポケットにこっそりと忍ばせている。
電源を切っていなければ、緊急地震速報は受信するので、マナーモードにしていても盛大に鳴り響き、隠しておくことは不可能になる、とまあそれはどうでもいいですが、
そのスマホで、最近は勉強ができてしまう。
スマホはインターネットに接続しているので、分からないことがあれば簡単にググれます。
ウィキペディアあたりで調べるのは、電子辞書以上に簡単かもしれません。
このスマホやタブレットを使って,有名な予備校の講師の講義を、月額980円で見放題にしてしまったのが、リクルートが提供しているスタディサプリ。
実際は、小学生や中学生には、タブレットの使用を推奨していますが、最近のスマホの高画質・大画面化で結構使えるらしいのです。
これも、電子辞書と同様、あるいはそれ以上に子供らの勉強スタイルを変えてしまうかもしれません。
何より月額980円というのが驚きです。
普通、中学生が週2回塾通いすれば、月額2万円は下らない。
それをたったの980円で提供するとは。
これは塾業界の価格破壊。
さすがに、今のところ中学受験対応はなさそうですが、小学生から大学受験生まで、幅広くカバーしている。
会員数がすでに25万人っていうから驚きです。
もっともっと広がっていってもおかしくないですよね。
3 ところで、管理人の心配はここからです。
それは何かというと、
「こういった効率優先の勉強で、果たして真の実力はつくのだろうか。」
ということ。
真面目に取り組むことができれば、受験対応力はつきそうです。
管理人の知り合いで、スタディサプリの作成に参加している講師が、複数名います。
どの講師も指導力は抜群で、授業を受けているだけで、できた気にさせてしまう、それだけでなく、受講後ちゃんとテキストに取り組めば、「できた気」ではなく本当に「できる」ようにしてくれるでしょう。
テキスト作成にも、彼らの意向が十分に反映されている(実際には、講師が作成し、それをもとにリクルート側と細部を詰めて、完成させるようです。)ので、力がつかない方がおかしい。
ここでいう「力」は、受験対応力です。
大部分の親や子供たちにとっても、受験対応力を安価で提供してくれる講座で身につけられることで、十分満足でしょう。
ちゃんとやればきっと受験対応力をつけてもらえる可能性は高い。
これがわかっても、管理人はまだ少し心配です。
効率よく勉強することで、時間が有効に使える。
しかも、通塾の時間もかからないからさらに時間的な余裕も生まれる。
その浮いた時間はクラブに打ち込んだり、本を読んだりということに使えれば、人間としての幅も広がり、成長できる。
昔のように、地虫が血を這いずり回るような勉強方法ではない分、引きこもりも減る。
そうか、そう考えると、アナログからデジタルへの変化もそう悪くはないのだと思えてきた。
(どのみち、やらないやつはいくら便利な道具があってもやらないし・・・
そもそも、勉強というのは自分が頑張る覚悟をしないことにはがんばれないものだし・・・
だったら、やろうという意思、やりたいという意識のある子には便利な道具があってもいいのだ)
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