
入試問題で学力を正しく測る?
今回は、以前から気になっていたことをズバリ書きます。
(学校関係者の方、すみません^^;)
それは入試問題で子供の学力が正しく測れるのか?ということ。
ま、これだけ大上段にかぶってしまうと、答えは出ません。
それは、入試に関係する中学や高校、はては大学の先生まで巻き込む、いわば永遠の課題だからです。
自分の学校を受験した生徒の学力をできるだけ正しく測って、ちゃんと学力が備わった子に合格を与える。
これが理想ですね。
ですが、実際にはなかなか難しい。
昔、かの灘中学校の先生がおっしゃっていました。
もう一回入試をすれば、合格者の半分は入れ替わる。
(すみません、正しくは3分の1か3分の2か、だったかもしれません)
これは、ほかの難関校でも事情はさほど変わらないかもしれません。
正確に偏差値通りということには、絶対になりませんね。
たった1回の入試です。それですべてを測るのは無理があるのを承知で、それでも書きたいので書きます。
東大寺でも失敗している
例えば、東大寺学園中学校平成25年度入試や、26年度入試。
算数がやたら難しい。
100点満点で受験者平均が40点そこそこだったと思います。
この年は、算数と理科が激ムズ、結局、国社のできる子が合格した。
学校は焦ったと思います。
東大寺は「4教科ちゃんとできる子が欲しい」という方針を貫いてきましたが、それがこの回、大変なことになったわけです。
(噂では、大阪のSNから移籍してきた先生が算数を作成されたとか・・・)
子どもの学力を正しく測る物差しとしての入試を実現してほしい。
これは、親も子もそう思うはずです。
でないと、せっかくの努力が認められないですからね。
清風南海は失敗に懲りない?
もう一校、しでかした学校を書くと、それは清風南海中学校。
次の平成28年度入試で、入試日程をいじって受験生の混乱を招いている、あの学校です。
平成22年だか23年だか、さっきの東大寺のようなことをやっていました。
知り合いの塾の先生(N開)に聞けば、一番下のクラスで、国語はできるが算数がさっぱりの女子がスーパー特進で受かったり、最上位クラスの女子が、かたっぱしからスーパー特進を外したり、ということがあったそうです。
もともと、清風南海中学校というのは、特に算数の入試問題作成が、こう言っちゃ何ですが、上手くない。
難易度も年によってばらばら。
激ムズかしい年もあれば、超カンタンな年もあったりして、受験生や塾の先生泣かせの学校なんです。
そして西大和学園。優秀な子を取りたいが・・・
そして、今回の「子どもの学力を正しく測る」というテーマで、管理人が一番取り上げたかった学校は西大和学園。
算数はもともと大問が5問あって、後の方の2つぐらいの問題は、「こんなん、誰が解けんねん?」レベルの問題が毎年出ていました。
対策の立てようがなく、受験生や塾の先生泣かせの問題を毎年毎年出題していました。
数年前から大問が4問になり、多少緩和されました。
内容的にも、それなりに学力が測れる問題が多くなった、これは西大和にしては進歩だ!
そう、エラそうに語ってみました。
ところが、同じ西大和でも、算数以外の教科については、けっこうやってしまっているらしい。
塾で国語や理科の担当をしている先生方に話を聞くと、
「出題者の意図が分からない~^^;」とか、
「読解力を磨いてきた子の力は、あれじゃ測れません!」とか。
けっこう手厳しいのです。
社会オタクだった息子が、中学受験で東大寺や西大和の問題を解いたときの印象を、これまたエラそうに語っていました。
「東大寺は、与えられた資料と自分の知識を全力で使ったら、かなり高得点できる、いい問題や。
それと比べて、西大和はムズかしいだけで、いい問題とは思わないなぁ」
西大和の入試結果。何となくイビツ?
そんな西大和、入試の結果もいびつになったりしています。
何年か前、そのときの教え子8人が受験しました。
そして成績順(偏差値順)に合否を書くと
○,×,×,×,○,○,○,×
ちなみに、2番目の×の子は東大寺に、3番目の×の子は星光に進学しました。
最後の×の子は「記念受験」で、清風進学。
さらにちなみに、このとき○だった後ろの3人。
主なところでは西大和だけ受かっています。
一番印象に残っていた、極端な年のことを書きましたが、ほかの年度も似たり寄ったり。
今のような内容での試験を続けていれば、同じような結果が続くのでしょうね。
で、最近の西大和で囁かれているらしいこと。
中学入試で取った子らがなかなか力をつけないから、高校入試でもっとできる子を取ろう。
中学入試は女子の優秀な子を取ろう。(幸い、男子より数段優秀な子が受験に来てくれている)
入試問題が悪くて優秀な子が取れていないことも、中学入試で取った男子が成績を伸ばさない一因でしょう。
(先の○×で言えば、この年の○だった後ろ3人の子らは、そろいもそろって頭はそれなりにいいが、努力することが苦手だった子らです。むしろ、努力が苦手だけど地頭がいい子狙いの入試でも考えてたんだろうかと勘繰りたくなるほどです。)
女子にも門戸を開いた西大和ですが、本当に力を持った子、努力して成績を上げてきた子をきちんと見分けられる入試を望みます。
(学校関係者様、すみません、エラそうに書いてしまいました。でも、学校が欲しいと思う子供が取れるようにいろいろと工夫もし、がんばってほしいなぁ。)
来年の入試は「コロナ禍」の中での入試になります。西大和、どんな裏技を繰り出してくるのか、ある意味楽しみではあります。(西大和合格を願ってひたすら頑張っている子が合格できる入試になってほしいと強く思います。)
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