進学塾に入れる目的をもう一度考えよう

「塾に通い始めたのに、成績が上がらない」と苦情

連休が終わると、2月から始まった新学年での授業も3か月。

進学塾では、ここから夏期講習に入るまで勉強内容がさらに加速されていきます。

小4や小5で初めて進学塾に入った子たちも、そろそろそのペースに慣れてきたころです。

ところが、中にはまだまだこの時期、塾のペースについていけていない子も散見されます。

宿題のやり方がいい加減だったり、授業に集中できていなかったり、「おいおい、キミ、塾に何しに来てんの?」と思わず叱責してしまうような子がまだいます。

こういう子は、塾としては放っておけません。

ご家庭に、塾での状況についてお電話したり、保護者に来てもらったりしてお話しするのですが、このときの保護者の方の反応はだいたい次の2つ。

「塾で何とかしてください。」

「どうしたらいいでしょう?」

中には「どうして成績を上げてくれない?」と苦情を言ってくる人もいます。

ここで思うことを書いていきたいと思います。

塾で何とかしてください

親がわが子の勉強に関して丸投げしてくるパターン。

実は最近こういう保護者が本当に多く感じます。

授業をすること、その中でやったことができるように子供に課題を出すこと、これが塾としての基本的な業務です。

与えられた課題をおうちでこなしてもらう。

子どもは、家庭学習で力をつけていきます。

課題をひとつひとつ確実にこなし、分からない問題もしっかり考える。

覚えないといけないことも、いろいろ工夫をしながらひとつずつ身につけていく。

これらの作業をするうち、自分に合った勉強方法がだんだんと分かって来るので、理解も成績上昇も加速していくはずです。

ですが、こういった勉強習慣が身についていないと、分からない、分からないからやらない、やらないからついていけない、という悪循環に陥ってしまいます。

そこで、特に最初のうちは、塾は保護者会や懇談を通じて、家庭学習のやり方など、ポイントになることを保護者や子供にレクチャーします。

家庭で、塾が言うようにさせようとするのには、かなりの労力がかかります。

親は(特にお母さんは)、日々子供と戦いながら、何とかペースに乗せようとする。

ひと月ほど頑張れば、一安心。子供も徐々にペースをつかんでいきます。

油断はできませんが、「やって当然」「やらないと落ち着かない」、こういう感じになってきた子は、この先、力をつけていくでしょう。

ですが、最初にこの労力をかけないと、いつまでたっても家庭学習ができない子になります。

そして、親は「塾に入れたのに成績が上がらない」と塾に苦情を言う。

または、塾に行っているからと、何もしない(塾に行くだけで何とかなると思っている)。

そこに、塾からの連絡があると、「どうして塾に入れているのに、塾で何とかしてくれないのか?」と怒り出す。

断言します。家庭学習ができない子は受験に向きません。

さっさと進学塾をやめさせて、違う道を探ってあげてください。

塾の先生に「全部おまえところで面倒見ろ」というのは、受験放棄に等しいことです。

もう一つの反応は「分かりました、分かりました」と返事だけはよくて、何もしない。

子どもの成績を上げるには、家庭学習が超重要。分かってください。

どうしたらいいでしょう、ではなく親も工夫してほしいし、真剣に悩んでほしい

お母さん、お父さん、工夫してください。自分で、どうしたらいいか考えて子供に向かい合ってください。

アドバイスはいくらでもできます。困ったら塾の先生に相談し、どこから手を付けていったらいいのかよく考えて、そして、まずは実行してください。

大切なのは、信念です。

何のために塾に入れているのか、よく考え、まず親が必死になってください

行かせたい学校があるのだったら、そこにチャレンジできる成績まで、一歩ずつ進ませてあげてください。

一足飛びには絶対にいきません。

楽して届くことは決してありません。

親が真剣に「思いを子供に」ぶつけてあげてください。親の信念は子供に伝染します。

まずは1か月、必死にやってください。

じゃ、具体的に何をやってあげたらいいのでしょう?

・塾の課題と子供のノートを、毎回こまめにチェックする

・子供に付き合って一緒に問題に取り組む(お母さん、お父さんが「勝手に」問題を解いてもダメです)

・わかりにくい問題を、解説を見ながらでいいので説明してあげる

・暗記事項の手伝いをする

・課題に取り組む時間を計ってあげる

・頑張っていたら「ほめる」

・テストの点が悪いことを「なじらない」

・テストの点が悪かったら、一緒に悩んであげる

などなど

一緒に走っているよ、一緒にゴールを目指しているよ、ということを示してあげるのは、子供にとっても心強いものです。

また、忙しくて一緒になんかできない、という場合でも、時間を作って課題とノートのチェックはしてあげてください。

「がんばったね」「あと一息だね」「次はこうすればもっとよくなるかも」などの言葉がけは必須です。

また、忙しいお母さんやお父さんの背中を見せてあげて、「お母さんやお父さんもがんばっているのだから、自分も」と思わせることも大切です。

参考にしてください。

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