ゴールデンウィークをどう過ごすか|中学受験を「地獄」にしないために

ゴールデンウィーク、いい響きです。

さあ旅行だ、キャンプだ、思いっきり息抜きしてリフレッシュしてたのしむぞ!!!とはしゃぎたい気持ちは大人の方にはあるかもしれないですが、中学受験を控えた6年生いとっては、そういうわけにはいかない。

学校が休みで、塾の通常授業も休み、でも塾では朝から晩までの特訓があって、受験生は休んでなどいられない。

ある年のある中学受験生A君(小6)のゴールデンウィークの過ごし方。

その年は3日から6日までの4連休になっていた。
そしてその4日間、A君の通う塾では、朝9時から夜の7時まで普段の授業ではない、いくつかの校舎の生徒が集まって、特訓が開かれていました。

A君(12才)はその塾に通う6年生で、当然のように親は特訓を申し込んで、A君も参加。内容は、午前中、算数2時間、国語2時間。1時間弱のお昼休憩後は理科2時間、社会選択者はその後1.5時間の社会科の授業。社会をとっていないA君は別室に集められて算数と国語の課題をやる。特別なイベントなので、社会の時間が終了した後、授業時間にやったテストの結果の成績発表と表彰。その後終了の午後7時まで自習と質問タイム。午後7時解散。

A君は特訓がある校舎まで電車で4駅、帰宅は午後8時少し前。
夕食、入浴をあわただしく済ませたら午後9時過ぎ。そこから明日提出の課題(さすがに大量ではない)に取り組んで、3時間みっちりやってようやく日付が変わるころに就寝。
翌日は朝7時起床で、家を出るのが8時過ぎ。そして9時からの特訓。

こんな感じで4日過ごした。

A君のお母さんは、「GWの旅行?そんなのは論外です(笑)。先生、うちの子6年生なんですよ。」

さすがにそうですよね。
受験生にとって、この連休は「黄金」の名にふさわしい、逆転のための貴重な時間です。

さて、 その「特訓」、本当にお子さんに必要ですか?

最近の多くの塾の様子を見たり聞いたり、塾に通わせる保護者の方々の様子を見ていたら、少し心配になることがあります。
「とりあえず塾の特訓に入れておけば安心」なんでしょうか?
そうすることが、逆にお子さんの成績を伸ばすのを阻害していませんか?

なぜこんなことをいうかと言えば、塾の特訓授業は子どもの成績を伸ばす邪魔になる場合が多い、それを今まで多くの受験生を見てきて感じるからです。

塾の特訓に参加して刺激を受け、それがこの先の志望校合格に向けてプラスに働くのは、すでに「足腰」が盤石な子だけです。
もし今、お子さんが次に書くような状況なら、無理に特訓に参加させるのは逆効果でしかありません。

ア 塾の課題に追われ、中途半端な理解のまま進んでいる。
イ 模試の「基本問題」でたくさん取れていない問題がある。
ウ 復習テストの解き直しや理解不足の問題が溜まりに溜まっている。

受験は「量をこなした人」が勝つのではなく、「質を極めた人」が最後に笑う戦いです。足腰がグラグラのまま難しい応用問題を並べられても、砂上の楼閣。夏休み以降、確実に崩れます。

「家庭学習」で足腰を盤石にするという選択もある

まわりのみんながゴールデンウィークの特訓の申し込みをしている中で、自分一人だけ受講しないというのは子どもにとって肩身が狭く感じられるかもしれません。
でも、受講は必須ではないですよね。
先に挙げたア、イ、ウに一つでも該当するようなら、「あえて」受講しない選択をしましょう。
そして保護者の方は、子どもに向かって、あるいは塾の先生に向けて、こう宣言してください。
「うちは、この期間に徹底的に基礎固めをする!」

さて、宣言したはいいが、いったい何をどうやって進めたらいいか…
できないことが多すぎると何から手を付けたらいいか悩むところです。
過去のテキストの「基本問題」を総ざらいする、とか、あやふやな知識を「自分の言葉」で説明できるまで叩き込む、とか…。
それを考えたら、特訓を受講させておいた方がいいか、親も楽できるし。
ついついそう考えてしまいそうです。

そうなんですね。これをやり抜くには、塾に行くよりも強い意志が必要です。
何をどうさせるか、具体的なことを挙げていきますね。

ゴールデンウィークにさせておきたいこと

いくつか例を挙げておきますから、子どもの様子や状況に応じて上手に利用してください。算数を例に書いていきます。

1 テーマの徹底復習

5年や6年になってやった単元のうち、特に理解不足と思われるところ(復習テストの成績などを参考に)の例題、基本問題、応用問題のうち数問を解きなおす。目安は1日に4テーマ。塾で使ったテキストをもう一度やる、という感じです。
で、お母さんお父さん、時間が許せば、復習テストを切り貼りしてテスト形式に仕上げ、させてみてください。

2 復習テストのやり直し

6年になってからの分だけではなく、できれば5年後半の分もチェックして、出来が悪そうなところをピックアップ。20回分は用意してください。
それを、できていた問題も含めてすべて解きなおさせる。
20回分の書き込みは消しゴムでせっせと消して使いましょう。(赤ペンの書き込みは消せませんが、○がついていた問題だと分かって解くのは実は子供にはプレッシャーですが、そのままさせます。)
当然、できなかったところはテキストにもどってきちんと復習させます。
次のようなイメージです。
「復習テスト解きなおし→採点→やり直し→できないところをテキストで復習」で、これで1回分終了。次に進みます。
このペースだと場合によっては1日に2つか3つしか進まなかったりすると思いますが、それで十分です。

3 公開模試の解きなおし

5年や6年になってから受験した公開模試。そこで出題された問題をもう一度させてみる。といっても、すでに問題用紙には多くの書き込みがあると思うので、全部消して綺麗にコピーし、させてみる。5年からのだと、全部で15回分ぐらいにはなるはずです。結構な量です。過去の成績データが残っていて正答率が分かるようなら、正答率20%以上の問題は確実にできるようにしておく。(ここは子どもの状況次第で、10%以上とか30%以上とかの判断はおうちでやってください。)
解いた、採点した、で終わらないように。できなかったところを「理解する」、これが何より大切なのです。

以上、3つほど「何を」「どうやって」させるかの具体例を書いてみました。参考にして、6年受験期の二度とないゴールデンウィークを大切に過ごしてください。

5月の風を「追い風」に変える

やり方によっては、中学受験は親子とも地獄を見ます。でも、親が「何が一番大切か」を見極め、塾を上手に使いこなせば、それは一生モノの信頼関係を築く体験に変わります。

もし「何を優先的に復習させればいいか分からない」と迷ったら、一人で抱え込まないでください。
次のフォームからご相談いただくことも可能です。

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