
大阪星光2017年度入試結果が公表されました。
大阪星光入試の概要です
これによると、
- 志願者数 683名
- 受験者数 653名
- 合格者数 311名
- 実質競争率 2.1倍
- 合格最低点 262点(400点満点)
となっています。
志願者数は、ここ3年で
804名(27年度)→741名(28年度)→683名(29年度)
となり、昨年比8%減。
実質競争率は
2.4倍(27年度)→2.4倍(28年度)→2.1倍(29年度)
と、こちらも易しくなったという数字が並んでいます。
合格のためにどう点を取るか
各教科の平均点と総合点の平均点は
- 国語 73.3点
- 算数 72.8点
- 理科 54.4点
- 社会 55.0点
- 合計 255.5
ですが、学校が出した総点の平均は257.6点です。
この差は、おそらくですが、判定方法によるのだと思われます。
判定方法は、以下の通り
Ⅰ型受験:以下①~③の最高点を受験生の成績とします。
① 4科目合計点
② 国語・算数・理科の合計×1.25 点
③ 国語・算数・社会の合計×1.25 点
Ⅱ型受験:国語・算数・理科の合計×1.25 点を受験生の成績とします。
Ⅰ型・Ⅱ型の区別はせず、いずれも 400 点満点で判定します。
なので、①~③で判断された成績の平均が257.6点ということなのでしょう。
合格するための点数の取り方
合格最低点が262点、総点の平均は257.6点。
262-257.6=4.4点!
わずか4.4点の差です。
これは、合格最低点付近に受験生の多くが集中していた可能性が高いですね。
算数でいえば僅か1問。国語の漢字なら2個、理科や社会でも2問分の差です。
つまり、あと1問か2問で涙を呑んだ受験生はたくさんいたということですよね。
合格へのあと一歩をどう踏み出すか。
そう簡単にはいかない、それが現実でもあるのですが、受験に至る道筋で特に気にしてほしいことは次の3点。
1つ目。
入試は算数だけではない。
塾の先生によれば(みんな、とは言いませんが)算数が合否を左右する、だから算数に一番力を入れなさい、とよく言われます。
実際、合格者平均点と受験者平均点の差が一番開くのは算数です。
今年の入試でも、なんと15点もの開きができていました。
算数を鍛える=合格に近づく
なんですね。
でも、いくら算数が合格者平均を取れていても、他の3教科で失点が大きいと合格最低点に届きません。
例えば今年でいうと、算数90点取っても、国語65点、理科50点、社会50点(合計255点)などとなってしまうと、合格できないのです。
算数は大切です。でも、他教科を疎かにしてまで時間と労力をかけることはダメなんです。
つまり、
入試は総合力の勝負
なんですね。
2つ目。
入試に向けてどんどん難しいことをやって、どんどん力をつけてほしい。
多くの親御さんはそう考えるかもしれません。
ですが、難しい問題にたくさん取り組むことは、実はリスクを伴います。
どの教科でもそうですが、まずは確実に足元を固めておくこと。
これが「難しい問題を解くための土台」になります。
単に難しいことだけさせると、足元がぐらぐらしてきて、成績を落としてしまうこともよくあります。
基本→応用→基本→応用→・・・
すべての教科でこれを意識しましょう。
3つ目。
各中学では、数年先に迫った大学受験改革を意識した取り組みをそろそろ始めています。(たぶん・・・)
その取り組みが、中学受験にも下りてくる可能性があります。
大きくは変わらないと思いますが、中には、「考える力」を重視するような問題が出題されることも考えられます。
実際、2017年度の難関中学の入試問題は、今まで以上に、その場で考えさせる問題が目立ったように思います(管理人の感想)。
ただ、難関と言われる中学の入試問題は、今まででも相当考えないと正解への道筋がつかめない問題が多数出題されていました。
ですから、何をいまさら、的な感じではあるのですが。
で、普段の勉強の中に、この「考える」学習を積極的に取り込んでほしいと思います。
全ての難しい問題を、分かるまでうんうん言いながらやるとなると、時間・体力がもたないでしょうから、各テーマで1問でも2問でも「徹底的に考える」練習を取り入れてほしいということです。
以上、3点に注意して普段の勉強に生かしてください。
次はキミが合格をとってくる番です。