中学受験の進路指導 ~どうしても大阪星光をあきらめられない

どうしても大阪星光の受験があきらめられない

相談内容

先日、6年生の男の子のお母様からご相談を受けた内容。

大阪星光を目指して、ずっと親子で頑張ってきたが、塾の公開模試の偏差値が55~60と、その塾の合格基準偏差値の63にどうしても足りない。
進路懇談で、塾の担任の先生から、この成績では大阪星光はまず無理だから、2番手の学校を受験するように言われた。
もう6年の11月で、あと2カ月しかないが、やはり諦めるしかないのか。

さて、この稿をお読みのみなさんはどう考えますか?

大阪星光を第一志望に今まで頑張ってきたことと、2番手の学校を今から受験すると決めた時の、受験生本人と保護者のモチベーション。

そういったことを考慮すると、この塾の担当の先生の物言いが、これでよかったのかと疑問符が付くように思います。

全力でチャレンジするのは意義深いこと

大阪星光に限らず、中学受験でチャレンジすることは悪いことではありません。

まして、まったく手が届かない成績でもなく、ここまで目標にしてきた学校ですから、本人や保護者が、悔いの残らない受験をするように仕向けてあげるべきだったのではないでしょうか?

それに、私自身の今までの経験では、多少偏差値が不足しているからと言って、みんながみんな、偏差値通り不合格になるわけでもありません。

逆に、あと2か月を全力でやりきった生徒の中から、偏差値の5点を逆転して合格してきた生徒は、実はたくさんいます。

それに、不合格になったときでも、2か月間全力を出し切って目標に向き合った経験というのは、非常に貴重な経験です。

不合格を恐れるあまり、チャレンジを拒むというのは、あまりにも短絡的な見方だと思ってしまいます。

ところで、私自身のスタンスでは、こういった場合次のように言うことにしています。

「分かりました。点数は少し足りませんが、思い切って、全力で当たってみる値打ちはきっとありますから、親子とも最後まで絶対にあきらめず、A校合格という目標に向かって進んでください。」

そして、次善の策として、A校だけでなく、少し合格を取りやすいB校、ほぼ確実に合格が取れるであろうC校まで、受験スケジュールに入れて、最後に必ず

「受験に絶対はありません。どの学校も全力で取りに行くことと、これは保護者の方だけへのお願いですが、A校を万一失敗してきた場合のことも大人の視点で客観的に考えておいてあげましょう」

と申し添えることにしています。

第1志望校を貫くか第2志望校に鞍替えするか、真剣に悩んでほしい

受験校を考えていくときに一番悩むのは、

「これまで○○中学を目標に頑張ってきたから、最後まで目標を貫かせてあげたい」という気持ちと、

「ここまで頑張ってきたのだから、第2志望校でもいいからちゃんと合格させてあげたい」という気持ちがぶつかることです。

偏差値という物差しがあり、客観的に見て合格は難しそうだから、可能性のより大きな中学を受験すべきだ、と、傍から見ていると思うかもしれません。特に、講師からすれば、過去何人も同じような成績で不合格になる受験生を見てきたから、不合格になる可能性が高いのなら、それを避けさせたい、そう考えるのも仕方ないでしょう。

しかし、そう単純には進まないのが受験です。

受験をする・しない、どの学校を受験する・しない、これを最終的に決めるのはご家庭であり、その結果を受け止めないといけないのもご家庭、本人やその保護者です。

どうぞ真剣に悩んでください。

真剣にご家庭で話し合ってください。

何がベストな結論かは誰にもわかりません。ですが、真剣に話し合った後、その方向に向かえば、必ずベストな結果は得られます。

(話し合いに時間を費やしすぎるのはよくないですが…)

6年生にとって入試まであと数か月。受験生本人も、保護者の方も、ここまで頑張ってきた成果をしっかり出せるように。最後まで油断することなく頑張ってほしいと思います。

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