最難関校に対応した国語力を身につけたい!

中学受験は算数で決まる!

これは,ある意味真実です。実際,中学受験の結果を見ると,受験者平均と合格者平均の差が一番大きく開いているのは算数だからです。

少し極端な例をご紹介しましょう。4年前のデータなので、少し古いですが、平成24~26年度の大阪星光学院の入試結果をご覧ください。

大阪星光入試結果

このうち,平成25年度では,「合格者平均-受験者平均」を求めると

算数 19.5点,国語 5.5点,理科 6.1点,社会 4.2点

となっています。点差の開きやすい算数(120点満点)で8割でも取れれば,合格に対してかなり大きなアドバンテージが見込まれるのは分かります。

算数で8割取っても不合格?!

さて,ここで違った観点でこの点数を再度見てみましょう。

仮に算数で8割取って,受験者平均との差を26.5点としたとします。ところが,総合点での「合格者平均-受験者平均」は37点ある!

算数で確実に8割を取るのは簡単ではありません。となると,残りの教科で確実に受験者平均より+5程度の点数は取っていかないといけないということです。

算数が抜群にできて大阪星光程度の問題なら9割は必ず取れるという受験生ならともかく,普通の受験生であれば,どの教科もまんべんなくバランスよく取っていかないことには合格は難しいのです。それが入試です。

配点の高い「国語」の攻略なくして、最難関校の合格はない!

大阪星光に限りません。26年度東大寺学園。算数・理科が難しく,国語・社会で点数が取れない受験生は不合格の憂き目にあいました。

そうなんです。もうお分かりでしょうが,算数だけでなく,同様に配点の高い国語でもきちんと点数を取っていかないと合格はないのです。

最難関校は国語力こそ重要!

そこで,「難関校に対応した国語力」はいかにつけないといけないか、という話になります。何せ,苦手でも最低受験者平均は確保しないといけませんから。

国語も学校によって出題傾向や問題文の難易度,設問の傾向が大きく違ってきます。
ですが,次の点に注意して学習を進めることで,最低限の得点力は身につきます。それは・・・

① 語彙力

確実な語彙力を身に着ける。

➤ 漢字の読み書きだけでなく,
➤ 熟語やその組み立て,
➤ 慣用句,
➤ いろいろな言い回し。

こういったものは繰り返しの練習で身につくものです。
国語ができない子は,まずそういった地道な練習ができていないことが非常に多いので,そこができているかどうか,実際にやっているかどうか,疑ってかかってください。

② 文章読解

読解の基本(物語文なら、いつ、どこで、だれが、なにを,どうしたという5W1Hの読み取りと人物の気持ちの移り変わりの読み取り,説明文なら、分の組み立て、要点の読み取り・・・結論がどこにあるのか、など)を,実際の問題文に接して身につけていく。

大量に問題をする必要はないですし,やたら難解な文章にかかわる必要もありません

苦手なら,1学年前の教材の例文を丁寧に読む、設問に答えてみる、お母さんと一緒にその文章を読み解き、内容をしっかり把握する、そのうえで再度きちんと読む。
ここは一つ一つ丁寧にさせてあげる必要があります。
大人は、自分は読めるし意味も分かるが、国語は教えられないとよく言われます。

ですが、教えなくていいのです。
一緒に読み解く、ここはこういう意味だね、ここにこう書いてあるね・・・程度でいいのです。
一つ一つをじっくりとこなしていく中で、少しずつ読み取りとはどういったものかが子供に分かってきます。

さて,①については,大手の進学塾では授業の中であまりやってもらえないかもしれません。ですが、国語力の基本は今も昔も語彙力あってこそ。大手の塾に通う子供は、この部分が弱い子が非常に多いのです。

逆に言えば、幼い頃から色々な面で語彙力を身につけてきた子は、それだけですでに「強い」のです。いま、あなたの子供が、国語ができない、語彙力がないというのであれば、それこそ、ここは親がかりで(塾に頼ってはいけません)徹底的に語彙の力を叩きこむべきです。

語彙力増強のための、いい教材も出版されています。(語彙力アップ1300 1 小学校基礎レベル語彙力アップ1300 【2 中学入試完成レベル】
また、②については、6年で扱う例文や演習問題が難しすぎてその子のためにならないというケースも実は多々あります。

親が本気になれば国語は克服できます!

お母さん、お父さん、本気で志望校、難関中学に合格を取りたいのであれば、国語が弱いという子にはもっともっとあなた方の力を注いでやってください。

ここは塾に頼れるところではありません。
塾にお願いしても、通り一遍のことしかやってくれない。
個別指導にしても、あるいは家庭教師にしても、大手塾よりはましですが、かけられる時間がやはり少ない。

ですが、あなたがたが本気で国語の苦手な子の国語力を上げたいと考えるなら、毎日1時間で1日文章題1問、これを②に書いた方法で継続してさせてみてください。
1カ月で結果に表れてきます。
3カ月もすれば国語が誰よりも得意教科に変わります。
そして、そうなって以降はそれほど手を掛けなくても点数を出してくるでしょう。

国語でアドバンテージがある子は本当は受験で負けてくることが少ないのです。算数が強い子より、ずっと結果を出します。これは間違いありません。

子供の人生を左右する中学受験だと思ったら、それぐらいのことはやってあげてください。

管理人は受験国語の専門家ではありません。

だったら、何偉そうなことを言ってるの?って感じですが、実際、ここに書いたような方法で、お母さんやお父さんが手をかけて、国語を克服した子を何人も見てきました。

ですから、「国語がどうしようもない」と感じているお母さん、お父さんは、塾の国語の授業をいったんお休みにして、一度(といっても最低1か月)試してみてください。

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参考までに

本文で紹介した参考書は、Amazonでも入手できます。


※ この記事は2014年に書いた記事に加筆・修正を加えたものです。

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