「西大和学園の奇跡」という本が出版されています

田舎の無名高校から東大、京大にバンバン合格した話―西大和学園の奇跡

著者:田野瀬良太郎

西大和学園創始者で、もと衆議院議員。今は議員も引退し、西大和学園の理事長の椅子は長男の田野瀬太樹氏に、衆議院議員は次男の田野瀬太道氏に譲っています。

Amazonのカスタマーレビューの評価は、「ほどほどいい感じ」で、中学受験を考えている保護者には、参考になる部分も多々ありそうです。

ただ、細かい部分で、データが関東中心の塾であるSAPIXのものを利用していたり、洛星が大阪の学校にされていたり、ランキングに洛南(特に女子)が入っていなかったりと、謎な点もあるようなので、資料としての価値は今一つかもしれません。

中で、感動されている方のレビューをひとつご紹介。

ここまで挑戦に挑み続ける事の出来うる学校の風土とその教師陣
すばらしいの一言につきます。現状の教育に満足せず、時代の変化とともに
必要な能力をいち早くキャッチし、教育に取り入れる姿勢。
なぜここまで急成長したか。一人の夢・同志・情熱・真っ向・綿密な計画・実践
人の生き方にも参考となる本である。

そして、確かにこれまで、西大和学園中学校・高等学校は保護者の期待を大きく裏切っては来ませんでした。

期待以上だったと評価される保護者も多々いらっしゃいます。


田舎の無名高校から東大、京大にバンバン合格した話―西大和学園の奇跡

勉強ばかりではなく、様々な学校行事やSSH(スーパーサイエンスハイスクール)としての活動や実績など、本当に親としては「こんな学校に行けたらいいな」「自分が小学生のころに西大和があったらよかった」など、説明会に行くとそう実感させてくれる、そして実際、口だけでなく実行してくれる、そんな学校です。

その西大和に不穏な噂・・・

その西大和で今何が起こっているか

なぜこんな話を書くのか。

実は、知り合いから、西大和に関して歓迎できない噂を耳にしたからです。

「力のある先生がごそっと抜けているようだ」

これは聞き捨てなりません。

西大和の先生方は、学校の掲げる理想の教育方針に沿って、それを実現させようとずいぶん努力もし、苦労も重ねてきたとお聞きしています。

校長や教頭だけが旗を振って、教員が動かない、そんな学校はたくさんあるのですが、西大和は違いました。

理想を実現するために、時にはそこまでするかという進路指導を行ったり(みなさんご存知の、京大保健学科事件、ま事件と言うほどでもありませんが、とにかく京大の数を稼ぐためになんでもやった過去)もしていました。

盆や正月返上で生徒を学校に呼んで特訓(先生方が「自発的に」されていたらしい)したり、授業後も何時間も補習したり。

さらに先生方は、生徒が帰った後も、問題研究や資料作りなど、まさに寝る間がないぐらいの働きぶりを示していたみたいです。

管理人の仕事も帰りはかなり遅くなります。これは塾で教えている以上当然で、その時も家に帰りつくのが日が変わる時間でした。

目の前で、吊革にぶら下がっていた男性2人がぼそぼそと話をしています。聞くともなく聞いていると、どうやらそのうちの一人は西大和の関係者。非常勤で西大和に勤務しているようなことを話していました。

「いつもこんなに帰りが遅いのか?」

「授業の準備やらなんやらで、非常勤の私でも学校を出るのが10時を過ぎます。専任の先生はまだまだやることがあって帰れないようですよ」

当然朝も早くから出勤しているでしょうから、まさにセブンイレブンを地で行く働きっぷり。

そんなハードな勤務が毎日毎日続けば、そしてそれが何年にもわたれば、もう少し楽なところで働きたい、そう思うのが人情でしょう。

それに聞くところによると、西大和の先生方の給与は決して高くないようです。

そんなこともあってか、ここ数年、退職してほかのもっと条件のいい学校に移っている先生方がかなりの数に上る。

しかも、辞めていく先生方は力のある先生かららしい・・・

こんな噂でした。

最近、西大和は東進衛星予備校を導入し、「学内で」衛星予備校のビデオ授業を視聴できるようにしたり、リクルートの受験サプリを導入し、学力の強化を図っているらしいのですが、これは、先の噂にあった「力のある先生方が辞めている」というのと関係があるのでしょうか。

2015年度大学合格者数

東大28名(うち現役20名)、京大81名(うち現役51名)、阪大32名(うち現役20名)、京大や阪大も含めた国公立医学部医学科52名(うち現役28名)。

これはもう押しも押されもしない、非常に立派な結果でしょう。

西大和はこれから先も飛躍し続けるのか

そして、ここ数年、西大和に入学している層は、それほど手をかけなくてもこういった難関大学に十分合格できる力を持っている子供たちです。最近始めた女子の募集でも、本当に優秀な子が入学しています。

ですから以前ほど先生方の手間暇はかからなくなったはず。

しかし、教員の質が低下してくれば、この実績も長続きしない可能性があります。

学校を経営される方々は、当然そうならないように努力されていることでしょう。これは釈迦に説法ですが、学校を造り子供たちを育てていくのは先生たちです。そしてその先生を育てるのは学校であり、生徒たちです。

さらなる飛躍を期待したいと思っています。

最後に、先の本のレビューにあった諫言をひとつ

身内が卒業生なので、学校から送られてきました。パラパラと読んだ感想。いい大学に入るお勉強より、社会に迷惑をかけないお勉強を先に教えて欲しい。西大和生、電車のマナーが本当に悪すぎです。

 

 

記事が気に入ったら「いいね」してください!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください